とりあえず車を楽しむ

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中古のショックアブソーバーを買うのは結構リスクが高いと思う

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ヤフオクを見ていると、中古のショックアブソーバーや車高調が多く出品されています。オーバーホール可能なものを購入するのは別として、ショックアブソーバーを中古で買ってそのまま使用するのはあまり得策ではないと思います。

ショックアブソーバーを購入しようとするのは、乗っている車の乗り心地を良くしたり、しゃっきとした操縦性・安定性を求めてのことだと思います。新品のショックアブソーバーは高価で、交換工賃も掛かるので、少しでも安く抑えようと中古品を買うという選択肢もあると思います。しかし、中古のショックアブソーバーはタイヤなどとは違い、お金の無駄になる可能性があります。

個人的な見解かもしれませんが、思うところについて書きます。

ショックアブソーバーも消耗品

ショックアブソーバーは車を乗り換えるまで一度も交換しないという人も多いかと思いますが、タイヤやブレーキパッドと同様、消耗品です。

ショックアブソーバーにおける消耗とは、すなわち減衰力の低下です。使っているうちに減衰力は弱くなっていきますが、徐々に弱くなっていくため普段から乗っている車だと劣化していることに気付きづらいです。

減衰力が弱くなると、スプリングの動きを抑える力が弱くなるので、ふわふわと安定感のない乗り心地やロールが大きくなり操縦性が悪くなります。

 

ショックアブソーバーは外観から消耗状態が分かりにくい

例えば中古のタイヤであれば写真で外観を見れば、溝の残りや片減りやひび割れ、欠けがないかなどが分かり、また製造年からおおよその状態を推し量ることができます。

ホイールであれば、外観を見ればガリ傷等の程度が分かります。ブレーキパッドも具体的に残量が記載してなくても、おおよその厚みの残りは見ただけで分かります。

しかし、ショックアブソーバーは外観からは消耗の程度やどのくらい使われていたのかが分かりにくいです。

明らかに腐食してボロボロであったり、オイル漏れがあったり、ピストンロッドに傷が入っていたりすれば良くない個体であることは分かりますが、そうでない見た目がある程度きれいな場合は良し悪しの判別が難しいです。

例えばヤフオクなどでは、外観写真や出品者の説明文に記載されている走行距離や「抜けやオイル漏れはなく、減衰はしっかりしている」という文言でしか物の程度を判断できません。どういう使い方をされてきたのかも不明です。

使用した走行距離が短くても、状態がいいとは限りません。タイヤであれば負荷のかかる使い方をしていればその分溝も減るので状態がはっきり分かりますが、ショックアブソーバーだと実際に車に取り付けて走ってみない限り減衰の状態は分かりません。

外観が非常にきれいなものについては、実際の状態は分からないものの、そこそこの値がついて落札されていることもあります。

 たとえ、走行距離少とか5000km使用と書いてあっても確証はなく、程度を判断する術がないので、中古品を購入するのはやめた方がいいと思います。

購入するとしても出たばかりの新型車の新車外しの純正ショックアブソーバーとかであればリスクは少ないと思います。

参考までに下の写真は私が使用していたビルシュタインのショックアブソーバーです。使用期間は10か月間、走行距離は13,000kmです。

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洗浄済ですが、外観はきれいで走行距離も短いためヤフオクなどに出品するとある程度の値がついて落札されそうです。しかし、このショックアブソーバーはオイル漏れや抜けはないものの、減衰力が弱くなってしまい十分な性能を発揮できていませんでした。ロールスピードが速いため山道などを運転すると怖かったです。

ビルシュタインといえでも、中古でもいいとは限りません。

ショックアブソーバーの賞味期限はそんなに長くない

ショックアブソーバーは操縦性や安定性に大事な役割を果たす

ショックアブソーバーの役目はスプリングの動きを減衰させてゆっくりにさせることです。

路面の凹凸などの衝撃をスプリングが吸収した後、縮んだスプリングが元に戻ろうと反発力を生みます。そのままだとスプリングがいつまでも伸びたり縮んだりしてしまうので、それを収束させるのがショックアブソーバーの役目です。

しかし、単にスプリングがいつまでも揺れ続けさえしなければショックアブソーバーは十分に機能しているというわけではないと思います。

スプリングの動くスピードを抑えることが大事だと思っています。凹凸を越えた後の揺れが何度もバウンドすることなく収束したとしても、減衰力が弱くなっていてスプリングの伸び縮みのスピードが速いようだと操縦性や安定性に劣ります。

ショックアブソーバーの性能のピークは新品の時

ショックアブソーバーは新品ほやほやのときは動きは渋く、乗り心地が悪い場合もありますが、1000km程走行して馴染めばその時点がショックアブソーバーの性能が最もいい状態だと思います。

しかし、走れば走るほどショックアブソーバーの減衰力は徐々に落ちていき、その性能を十分に発揮できる(初期性能を保っている)のは、車やスプリングの硬さ、使用状況などによっても全然違うかもしれませんが、20,000~30,000km程じゃないかと思います。

50,000~100,000km程使ってショックアブソーバーの減衰力が弱くなりふわふわ感やゴツゴツ感が出ていても、オイル漏れなどがなければ寿命がきているとも言えず普通に使うことができます。しかし、ショックアブソーバーが新しいときの操縦性や安定性がしっかりした性能面でのおいしい部分はほとんど残っていないと思います。

減衰力が弱まり、抑えが効かずにスプリングの伸縮スピードが速くなってくると、ノーズダイブが大きくなったり、コーナリング時にステアリングを切るとすぐに外輪が沈み内輪も伸びたりと、挙動変化が大きく、操縦性が非常に悪くなります。

ショックアブソーバーは新品で購入すると高いので、少しでも出費を抑えようと中古できれいな個体を購入したとしても、既に性能面でのおいしい部分を使い切ったものである可能性があります。

ショックアブソーバーの交換にはお金が掛かる

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自分で交換する場合は別ですが、ショックアブソーバーの交換工賃は2~3万円程です。サスペンションを取り外すとアライメントが狂うので、アライメント調整をするとなると追加で1~2万円程掛かります。

また、ショックアブソーバー交換と同時にアッパーマウントなどのブッシュ類も変えた方がいいですが、それらを含めると部品代がもっとかさみます。

交換した中古品のショックアブソーバーが思っていた乗り心地と違うからといって、易々と再交換できるような値段ではありません。タイヤであれば8,000~10,000円程で交換できるので、気に入らずに再交換というのもそこまで費用負担は大きくないですが。

ショックアブソーバーの中古品もなるべく状態のいいものを選びたいはずなので、そこそこの値がするはずです。高い費用を払って交換したものの、性能のおいしい部分の残りが少ないショックアブソーバーではもったいないです。

 中古で安くショックアブソーバーを仕入れることができても、別途高い工賃が掛かるので、ショックアブソーバーそのものが外れだと安物買いの銭失いになってしまいます。

せっかくショックアブソーバーを交換するなら新品が良い

言いたい事を要約すると下記の通りです。

・ショックアブソーバーは消耗品で性能が一番いいのは新品のとき

・ショックアブソーバーはオイル漏れなどをしていない限り使用できるが、十分な性能を保っていられるのはそんなに長くない(新品から2~3万km程)。

・ショックアブソーバーは外観からは劣化状況が分かりづらい

・ショックアブソーバーは交換工賃が高いので、中古品を購入して失敗したときの費用ダメージが大きい

タイヤであれば、ワックスが塗ってあり見た目はピカピカでも溝の残りが少なかったり、ひび割れがあるものに高いお金を払って購入はしないと思います。

しかし、ショックアブソーバーであれば見た目がきれいであれば、あまり使われていない=状態がいいと勘違いしてしまい、性能に見合わないお金を払ってしまう可能性があります。

 外観がきれいな美品であっても中古のショックアブソーバーは、使用環境・状態が分からないので、性能のピーク部分が過ぎている個体である可能性も考えられます。

 ヤフオクなどで「減衰はしっかりしている」「まだ使用可能」という説明があったりしますが、出品者側も徐々に進行するショックアブソーバーの劣化に気付いてなく、実際には十分な減衰力は発揮できないものの、そのような説明して出品している可能性もあります。

ショックアブソーバーを交換しようという人の多くは、「減ってきた」や「車検に通らない」とかではなく、「乗り心地を良くしたい」、「安定性を高めたい」といった積極的目的を持っているんじゃないかと思うので、交換した中古ショックアブソーバーが思ってたよりもしっかりしていなかったとなると不満もでるはずです。

ビルシュタインやオーリンズなどオーバーホール可能なものをオーバーホールすること前提で購入するなら問題ないと思いますが、オーバーホールできないものをそのまま使うつもりで購入するのはやめた方がいいかもしれません。