今回は、マツダCX-60(2024年式)にオットキャストのOttoAibox NANOを導入しましたので、レビューしたいと思います。
OttoAibox NANOは、「AI BOX」と呼ばれる、車のナビ画面にYouTube等を映し出せるようにする機器。
AI BOXにはいろいろな製品がありますが、OttoAibox NANOは音声操作に対応しているのが大きな特徴ですね。
ネットでは、CX-60のUSBポートにAI BOXなどを接続すると、エラーが起きるなどの情報もあるのですが、実際に使用してみてどうなのか?含めてレビューします。
- そもそもOttoAibox NANOとは?
- AI BOXとAndroid Auto/Apple CarPlayとの違い
- CX-60にOttoAibox NANOを接続しても大丈夫か?壊れないか?
- OttoAibox NANOの特徴
- OttoAibox NANOの外観・機能について
- 実際にCX-60でOttoAibox NANOを使用してみる
- まとめ:オットキャストの新製品はやはり良い!
そもそもOttoAibox NANOとは?
OttoAibox NANOは冒頭にも書いた通り、"AI BOX"と言われる製品の一つ((iPhone15がスマートフォンと呼ばれるのと同じような関係)。
AI BOXは、ざっくり言えば「車載用の、画面のないAndroidスマホ」です。
名前に「AI」が入っていますが、AIが搭載されているわけではなく、あくまでAndroid端末です。
スマホのように、端末自体にAndroidのアプリをインストールできます。ただ、AI BOXには画面がないので、単体では使えず、車のナビ画面と接続して使うこと前提の設計。
AI BOXにはいろいろな製品がありますが、Ottocast(オットキャスト)製品は最も有名だと思います。多くのYouTuberもレビューしてますね。
OttoAibox NANOで何ができるのかというと、車のナビ画面でAndroidアプリを使えるようになります。
分かりやすく言うと、ナビがAndroidスマホになるようなもの。
その醍醐味は何といっても、走行中にナビ画面でYouTubeやNetflix、Amazonプライムビデオ等の動画を見れるようになることですね。
AI BOXは全ての車で使えるわけではなく、純正ナビかディスプレイオーディオで有線でのApple CarPlay接続に対応している車種のみ使えます。
2016年式以降の比較的最近の車が、対応車種が多いよう。
CX-60(2022年発売)も有線でのCarPlayに対応しているので、AI BOXを使用できます。
AI BOXとAndroid Auto/Apple CarPlayとの違い
車のナビやディスプレイオーディオでスマホアプリを使用できる機能としてAndroid Auto/Apple CarPlayもあります。
私もあまり詳しくなくて、
「AI BOXとAndroid Auto/Apple CarPlayって何が違うの?」
「Android Auto/Apple CarPlay対応してたらAI BOXいらなくない?」
と思っていたのですが、大きな違いがあります。
一番分かりやすい違いは、YouTube、Netflix、Amazonプライムビデオなどの動画アプリが使えるかどうかですね。
Android Auto、Apple CarPlayでは利用できるアプリが制限されていて、YouTubeやNetflixなどの動画アプリは使えませんし、デフォルトで使えるもの以外にアプリ追加はできません。
一方、AI BOXはYouTubeやNetflix、Amazonプライムビデオなどの動画アプリも使えますし、デフォルトで入っている以外のアプリを追加可能。
ナビ画面で動画を見たいのなら、AI BOX一択ですね。
CX-60にOttoAibox NANOを接続しても大丈夫か?壊れないか?
CX-60のナビは有線接続のCarPlayに対応しているので、機能的にOttoAibox NANOは使用可能です。
ただ、YouTubeやネットで、CX-60のOBD2やUSB-CにTVキャンセラーなどの外部機器を接続すると、車両がセーフモードに入って、安全装備が作動しなくなる、不動車になる、何百万の修理費が掛かる・・・等の情報があるんですよね。
ネット上には一次情報と二次情報が混在しているうえ、切り取られて本来の意味と大きく違う情報、責任を持たずに発信している人も少なくないので、鵜呑みにはできません。
ですが、こういう情報がある以上、CX-60のUSBに何かを接続するのは慎重になります、、
結論をいうと、CX-60にOttoAibox NANOを接続しても大丈夫です。
実際に2024年式のCX-60で使用していますが、不具合や不調はないですし、Ottocast公式サイトにも対応車種としてCX-60は記載されています。
私はもともと、Ottocastの別機種のP3を先に使用していて、不具合等は何も起きていないので、同じような製品のOttoAibox NANOを使用するにあたっても特に心配はしていませんでした。
また、オットキャストは2023年12月に、「OTTOCAST製品が原因で車両が走行不能になった場合、最大3,000,000円の修理費用等をお支払いします」という声明を出しています。
よほど自信がないとこのような表明はできないかと思います。
📣「OTTOCAST製品の保証に関する声明」
— OTTOCAST-JP (@ottocast1) 2023年12月9日
皆様の不安を解消するために、OTTOCAST本社は下記の通り表明いたします。
ご迷惑をおかけして申し訳ありません。
今後も製品の品質とユーザーの安全を確保するため努力してまいります。
ご支援と信頼に感謝いたします。
よろしくお願いします。 pic.twitter.com/dyIjLKP7CN
OttoAibox NANOの特徴
AI BOXは各メーカーから様々な製品が展開されていますが、OttoAibox NANOは他社製品と比べてやや高い価格設定ながら、次のような特長を備えています。
メモリ(RAM)が8GBと大容量
OttoAibox NANOの搭載メモリは8GBと、Android端末としては大容量の部類。
YouTube閲覧程度であれば、4GB程度でも問題ないと思いますが、メモリ容量が少ないと、複数アプリを同時使用すると、動きがカクカクしたり、最初は問題なくても使用期間が長くなってくると、動作が重くなったりする可能性があります。
8GBあれば、AI BOXの用途範囲であれば、サクサク動き続けると思います。
Android13を搭載
先代モデルといえるOttoAibox P3の搭載OSはAndroid12でした。新機種のOttoAibox NANOは一世代新しいAndroid13が搭載されます。
Android12がリリースされたのは2021年10月でやや古く、OSのサポート期間も短いです。
他社のAI BOXも新しく発売されるものはAndroid13を搭載しているので、OttoAibox NANOがAndroid13を搭載しているのは、新機種のメリットですね。
小型ディスプレイにステータスを表示できる
OttoAibox NANOは本体に、1.83インチの小型ディスプレイが搭載されていて、表情のアニメーション、Wi-Fiの状態、時刻、再生中のコンテンツの情報を表示できます。



左から順に、時計、Wi-Fi情報、再生中の曲名(spotify)を表示しています。表示できる情報は限られていますが、インテリアを少しおしゃれな雰囲気にできます。
時計や曲名表示のデザイン等は、アプリからいろいろと選べるようになっています。
時計はこのような洒落たデザインにもできます。
音声コマンドによる操作ができる
これがOttoAibox NANO最大の特徴ですが、音声コマンドによる操作が可能。
NANOとGPTの2種類のモードがあります。
NANOでは「Hey NANO」と呼んで起動し、決まったコマンドを言うことで、音楽、動画の再生やアプリ操作等ができます。
例えば「○○○まで案内して」と言うと、Googleマップが開いて、○○○までのナビを開始してくれます。
GPTは、「Hey GPT」で起動し、チャットAIとの対話ができます。決まったコマンドはなく、ChatGPTと会話をするようにやりとりができて面白いです。
現行マツダ車のナビはタッチ対応していないので、AI BOX接続後は、コマンダーか、別売りのBluetoothリモコンで操作することになるのですが、操作がまごつくこともあります。
OttoAibox NANOはその不便な面を音声操作でカバーしてくれます。
OttoAibox NANOの外観・機能について
OttoAibox NANOの外観を見ていきます。
内容物は以下の通り。
- OttoAibox NANO本体
- ボールヘッドスタンド
- USBケーブル(Type-A to C)
- 変換アダプター(Type-A to C)
- Y字電源ケーブル
- ケーブルクランプ(4個)
- 取扱説明書
OttoAibox NANO本体。1.83インチの小さなディスプレイがついているのが特徴。
背面にはフックを取り付けるためのジョイントがあります。
カードスロット(microSD/SIM)と、ディスプレイの表示内容切替のスイッチがあります。
microSDカードは最大256GBの容量まで対応しているので、例えばフルHDの音楽PVファイルであれば、少なくとも数百本以上は入れられます。
SIMカードスロットもあるので、別途契約したSIMカードを入れると、テザリング等しなくても通信できるようになります。
電源供給と車両との通信のためのUSB Type-Cポートがあります。HDMI端子はないので、外部モニターへの映像出力はできません。
エアコンのルーバーに取り付けるためのフックです。
ボールジョイントなので、360度角度調整がききます。
本体に取り付けるとこんな感じ。


ネジ部を回すことでクランプの開閉ができます。このクランプでエアコン吹き出し口のルーバーを挟んで取り付けします。
こんな感じで装着します。
付属のガイドには、OttoAibox NANOで使える音声コマンドリストが記載されています。
Y字電源ケーブルは、車両側のUSBポートがType-Aで且つ、電源出力が弱い場合に必要になるみたいです。(CX-60には不要)
OttoAibox NANOのスペックは以下の通り。
OS | Android 13 |
---|---|
CPU | Snapdragon 680 8コア、64 bit |
メモリ(RAM) | 8GB |
ストレージ(ROM) | 128GB |
追加ストレージ | microSDカード(最大 256GB) |
SIM カード | 3G/4G LTE Nano SIM カード |
Wi-Fi 対応規格 | デュアルバンド 802.11 a/b/g/n/ac 2.4 GHz+5 GHz |
動作電圧 | 5V |
動作温度 | -20~70℃ |
本体寸法 | 62mm*41.2mm*74 mm |
参考価格 | 約48,799円 |
ちなみに、OttoAibox NANOはOttocastの公式サイトから購入すると、以下特典がもらえるのでお得です。
また、レビューにあたってクーポンを発行いただいています。1,500円OFFと一年間の延長保証が適用されるので、購入の際はぜひお使いください。
クーポンコード:cb1500
Amazonで特典の類似製品を調べてみましたが、だいたい3,500円相当になると思います。
- 4 in 1 急速充電ケーブル
- マグネット式スマホホルダー


1本でLightning、USB-A、USB Type-Cの組み合わせを変えられる4 in 1ケーブル。
ゲル粘着吸盤で固定して、スマホはマグネットでくっつけるタイプのスマホホルダー。
こんな感じでナビ画面等に貼り付けて使用できます。
実際にCX-60でOttoAibox NANOを使用してみる
2024年式のマツダCX-60 XD(KH3P)にOttoAibox NANOを接続してみます。
OttoAibox NANOの接続、初期設定
セッティングはとても簡単。
OttoAibox NANOとCX-60のセンターコンソール内のType-Cポートを付属のUSBケーブル(Type-C to A)で接続するだけ。CX-60にはType-Cポートしかないので、変換アダプターを使用しています。
USBを接続するとOttoAibox NANOが起動するので、指示にそって言語や時間、単位などの初期設定をしていきます。
初期設定が終わると、アプリやウィジェットが並んだホーム画面が表示されます。
CX-60は結構な横長ディスプレイですが、左右に余白ができることもなく、ちゃんとディスプレイサイズに最適化された表示になっています。
つづいてOttoAibox NANOをネット接続します。
ネットへの接続はスマホのテザリングを使うか、SIMカードを入れるか、クラウドSIMの契約をするかです。(ちなみに、OttoAibox NANOはクラウドSIMを搭載していて、1GBは無料でお試し使用できます)
私はスマホ回線のテザリングを使って、ネット接続します。
「設定」→「ネットワークとインターネット」を開きます。
「インターネット」を選択します。
スマホ側でアクセスポイントを有効にして、アクセスポイント(私の場合、My ASUS)を選択し、パスワードを入力することでテザリングが有効になり、OttoAibox NANOをネット接続できます。
OttoAibox NANOにBluetoothリモコンを接続
CX-60はナビがタッチに対応していないので、別売りとなりますが、Bluetoothリモコンを接続します。
ホーム画面より「設定」→「接続済みのデバイス」を開きます。
「新しいデバイスとペア設定」を選択。
ペア設定の画面が開くので、Bluetoothリモコンの"OK"ボタンと"戻る"ボタンを同時に押し続けます。
Bluetoothリモコンのデバイス名「G20BTS」が表示されるので、それを選択するとOttoAibox NANOとBluetoothリモコンのペアリングが完了します。
画面内にカーソルが現れてリモコン操作ができるようになります。
CX-60のコマンダー操作では文字入力がやりにくいので、Bluetoothリモコンと接続するのをおすすめします。
OttoAibox NANOでYouTube、Amazonプライムビデオ等を見る
AI BOXで一番需要があるアプリはYouTube、プライムビデオ、Disney+等の動画アプリだと思います。
早速使ってみます。
YouTubeアプリは最初からインストールされています。
検索ワードを入れると、このように候補が表示されます。CX-60の横長ディスプレイは縦方向の表示領域が狭いので、サムネ表示はちょっと見にくいですね。
動画を全画面表示で再生すると、こんな感じです。
全画面表示したときの左右の余白は動画によって異なりますね。
映像はもちろん走行中でも消えません。運転手が映像を注視するのは危ないのでダメですが、同乗者はナビの大画面でエンターテイメントを楽しめるようになります。
こちらはAmazonプライムビデオ。
全画面表示にすると余白がなくなり、横長の12.3インチをフルに使えます。ただ、上下の一部が切れて表示されていますね。
全画面表示にしなければ、左右に少し余白はできますが、切り取られることなく表示されます。
YouTube、Amazonプライムビデオともに音ズレはないです。
また、microSDカードに保存した動画ファイルなどを、OttoAibox NANOに最初からインストールされている「MX Player」等の再生アプリで見ることもできます。
この方法はデータ通信しないので、ネット環境なしでもできます。
スマホの低容量プラン契約で、テザリングで使える通信量に限りがある場合は、SDカードの動画ファイル再生をメインとして使うのも良いと思います。
曲送りなどはステアリングのスイッチからも操作できます。
「Hey NANO/GPT」の音声コマンドを使ってみる
OttoAibox NANOの目玉ともいえる音声操作をやってみます。
「Hey NANO」と言うと、反応して画面左上に「お聞きしています...」と出ます。
本体ディスプレイは、聞き耳を立ててるようなアニメーションに変わります。
音声コマンドに「YouTubeで○○○の動画を再生」というものがあるので、○○○にオーケストラを入れて話してみます。
すると、検索したのか、ほどなくしていくつかの動画候補が出てきます。
上の方に"最初のページ"、"もちろん"のように次のコマンドのサジェストが出るので、「最初のページ」と言うと、
1番目にきている動画が再生されます。
”ばんごういち”、"ばんごうさん"のような言い方でも選択できます。
音声によって、アプリを開くだけではなく、動画をピンポイントに再生できるのはかなり便利ですね。
文字を入力するのって時間がかかるので。
ただ、この音声操作は決められたコマンドと同じでないと正しく反応してくれません。
正しいコマンドが「YouTubeで○○の動画を再生」なのに対して、「YouTubeで○○の動画を開いて」と少し違うようにいうと、コマンドとして認識してくれません。
融通はあまりきかないようです。
他にも「東京駅まで案内して」というと、Googleマップが開き、ナビを開始してくれます。
プリインストールされているアプリであれば、「○○○(アプリ名)開いて」でそのアプリを開くこともできます。
ナビがタッチ対応していないCX-60では、この音声操作はほんとに便利です。
チャットAIの「Hey GPT」も試してみます。
浅草駅周辺の観光地を聞いたところ、簡潔に何カ所か教えてくれました。
同じ質問をChatGPTにしてみると、もっと詳しく教えてくれましたが、運転中に使用すること前提なので、簡潔に答えるようセッティングされているのかもしれませんね。
試しになぞなぞを出してもらったら、「え?」っていうようななぞなぞを出してきました(笑)
ちなみに、生成AIは何のモデルを使っているのか聞いてみたところ、「Toppal」によって開発された言語モデルなのだそう。
ChatGPTとは違うんですね。
二画面表示もできる
OttoAibox NANOは画面分割して、2つのアプリを同時に表示できます。
例えば、 YouTubeとGoogleマップを二画面表示させたい場合の手順。
まず、YouTubeを開いてから、一旦アプリ一覧かホーム画面に戻ります。
次に、Googleマップを開いて、ナビゲーションバーの戻るボタンを長押しします。
アプリ切替画面に映るので、YouTubeを選択します。
すると、このように二画面表示されます。
真ん中の分割バーを左右に動かすことで、分割比率も変更できます。
ちなみに、二画面表示の操作はタッチ対応のナビかBluetoothリモコンを使わないとできないと思います(CX-60のコマンダーで操作するのはおそらく無理)。
まとめ:オットキャストの新製品はやはり良い!
OttoAibox NANOをCX-60で使用してみたレビューでした。
YouTubeが見れるようになったり、インテリアのワンポイントアイテムになったり、これ一つあるだけで車内のエンターテイメントが大幅に充実しますね。
新製品になって、音声操作に対応したのは大きなメリットですね。CX-60のようなマツダ車はナビがタッチ対応しておらず、操作しにくい場面も多いので、かなり役に立つ機能です。
小型ディスプレイによって、インテリアにアンビエントライトっぽい雰囲気を出せるのも良いですね。
一部で言われている、CX-60のUSBに外部機器を接続すると、不具合が起きる、セーフモードに入るなどのような症状もまったくありません。
OttoAibox NANOは、特典(4 in 1急速充電ケーブルとマグネット式スマホホルダー)がつくので公式サイトから購入するのがおすすめです。
購入の際は、メーカー様より発行いただいた下記クーポンを使うことで、1,500円OFFと一年間の延長保証が適用されるので、ぜひお使いください。
クーポンコード:cb1500
クーポンコードは上記赤枠部に入力します。