出典:https://www.webcg.net/articles/gallery/36662
3代目のフィットハイブリッド(GP5)はホンダのスポーツハイブリッドi-DCD搭載でミッションには7速DCTを採用し、加速が非常にいいと言われています。ずっと乗ってみたいと思っていましたが、先日この3代目フィットハイブリッドに乗る機会がありました。主に高速メインでの使用でしたが、内装や走りについての感想を簡単に書こうと思います。
スペック
ますは簡単なスペックを載せます。
エンジン:1.5リッター直4 DOHC 16バルブ
エンジン最高出力:110ps(81kW)/6000rpm
エンジン最大トルク:134Nm(13.7kgm)/5000rpm
モーター最高出力:29.5ps(22kW)/1313-2000rpm
モーター最大トルク:160Nm(16.3kgm)/0-1313rpm
i-DCDは、ホンダの1モータ式ハイブリッドシステムで、Intelligent Dual Clutch Driveの略のようです。トランスミッションはDCTと組み合わされます。コンパクトカーというとそれまでは4速ATやCVTが多かったですが、3代目のフィットHVで7速のDCTを採用して一気に進化したような印象を受けました。
DCTというとランエボXやGTR、ゴルフなどが採用していて走りを追求した車に搭載されているイメージだったので、なおさらですね。
リコールが連発していて所有していた人にとっては大変だったのかもしれませんが、国産コンパクトカーにDCTというのはすごいですね。
外観・内装
外観については写真の通りですね。あまり見る時間がなかったので省きます。私が乗ったフィットハイブリッドはボディ色シルバーで鉄チンホイール装着のやや地味な外観でした。
内装に関しては国産コンパクトカーとしては質感が高いと思います。驚いたのが、助手席側のダッシュボード前部にソフトパッドが使われていることです。下の写真の赤い部分には疑似?スティッチ入りのソフトパッドがあしらわれています。
出典:https://www.webcg.net/articles/gallery/36662
※これは後日、またフィットHVに乗る機会があり撮ったものです。近くから見ても本物のスティッチに見えますが、実際は表皮にスティッチ状の模様がついているようです。
コンパクトカーだと内装はほぼ樹脂むき出しになっている車種が多いですが、フィットHVには私が乗ったおそらく最廉価グレードにもソフトパッドが使われています。
内装は乗っている間ずっと見える部分なので、ワンポイントでもこういうコストの掛かっている部分があると嬉しいですね。スティッチ入り内装は最近のトレンドですが、私のレガシィにはないので正直羨ましいです。
また、メーター表示の切り替えで走行中の充電中、アシスト中というのがリアルタイムで分かる表示がされているのは面白いと思いました。
ただ、タコメーターがデジタルでおまけみたいな小さい表示なのが残念です。ロックマンのライフの表示みたいですね。せっかくDCTの切れのある変速なのに、感覚的に回転数の変動が分かりにくく、盛り上がりに欠けます。大き目のアナログのタコメーターだったら個人的にはそれだけで楽しさが少しアップすると思いました。
走り・加速性能について
ハイブリッド車に乗るのは初ですが、動き始めが無音なのは不思議な感覚です。ただEV走行はあまりできないのか割とすぐにエンジンが始動します。
発進加速は非常にスムーズで、一時期CMで「すーーーー」みたいなのがありましたが、まさにその通りだと思いました。
上り坂での発進でも最初はモーターのみで動きますが、発進しようとブレーキを離したらエンジン音がないので、普段MT車に乗っている身としてはその瞬間エンストした、と錯覚してしまいました。
7速DCT ハイブリッドの加速に関してですが、youtubeで見ていて0-100km/hがコンパクトカーしてはずば抜けていることは前知識としてありました。
さて、高速のETCゲートを抜けて、アクセルべた踏みしました。
モーターのアシストがあるため、出足からすーっと飛び出るような感じで、登り勾配でしたが、ぐいぐい引っ張られるものすごいダッシュ力で、こんなに速いんだと思いました。動画で見た通りの加速でした。以前1500cc MTのコンパクトカーに乗っていましたが、比べられないくらい速いです。
エンジンの吹け上がりもよく、DCTの変速は一瞬で、スポーティーな気分になりますね。
高速巡行中の100km/h前後からの加速では、ゼロ発進のときに感じたほどの俊足さはありませんでした。高速走行でそこそこ回転数が高く、スピードが出ている状況だとモーターのアシストがそこまでプラスにはならないのでしょうか。
また、7速DCTはあっという間に変速していくので、今何速に入っているかというのを追いかけられないです。
私が乗ったフィットHVは廉価グレードのため、パドルシフトやマニュアルモードがなかったので、自分の意思で変速できないのは残念でした。
Sモードというのがあり、試してみましたが、レスポンスがよくなり積極的に高回転まで引っ張るようなセッティングです。ただ、高速道路では少し使いづらいと思いました。追い越し加速時にアクセル踏み込めばシフトダウンして回転が上がりますが、加速を終えアクセル離しても低いギアから上がらず、高回転のままだったりして、やや、ぎくしゃくした走りになった記憶があります。
フィットハイブリッドGP5はいい車
室内空間も広く、燃費もいい。内装の感じも好みです。(タコメーターだけは残念なポイントです。)クラス唯一のDCTを装備しており、モーターの力も借りて切れのあるダッシュをします。見た目の印象とは違って俊足な車でした。峠のワインディングを走らせると楽しそうですね。また、機会があれば乗ってみたいです。
※こちらの試乗記もどうぞ
・BMW 320dに乗りました。
・AUDI TT RSクーペ 6MTに乗りました。