自分でできる車の整備として、まず思い浮かぶのはエンジンオイルの交換ではないでしょうか。
NA車で1万5000km、または1年、ターボ車で5000km、または6か月のサイクルで交換した方が良いようです。ちょい乗りなどが多いとその半分くらいの頻度で交換した方が良いようです。
私のレガシィはターボ車です。通勤に使っていますが、会社までが短距離で、エンジンがしっかり温まりきらないうちにエンジンを切る使用環境なので、だいたい3000km毎に交換しています。
今回はオイル交換が初めての人が見ても分かりやすいように書いていこうと思います。
1.オイル交換に使用したもの
・カースロープ 上の写真には写ってません。
・エンジンオイル 5W-40 純正指定は5W-30
・ドレンパッキン (26×20×2.5)
・ボックスレンチ 17mm
・オイルジョッキ
・廃油を入れるための容器
・じょうご (大き目がいい)
・耐油グローブ
・軍手
・割りばし あるとドレンボルトの引き上げに役立つかも・・・
・パーツクリーナー
・布切れ
人によって使う道具は様々だと思いますで、参考程度にしてください。
2.車のフロントを持ち上げる
エンジンオイル交換時にオイルを下から抜く場合、車の下に潜るスペースを確保するために、車のフロントを持ち上げる必要があります。
フロアジャッキを使う方法もありますが、私はカースロープを使っています。駐車場の砂利の石が大きいうえに、全体的にでこぼこしているため、フロアジャッキは動かしづらいです。また、車を持ち上げるとジャッキが少し地面にめり込んでいくため怖いです。
スロープだと車の前に設置して、前に進むだけでよいので、ジャッキを使うより簡単です。
ただ、砂利の駐車場はやっかいなもので、そう簡単に作業を進ませてくれません。
スロープの裏面はこのようになっています。細い線状の部分で地面と接しています。
線の部分が大きい石の上に乗った状態で、車を乗り上げ、重量がかかると、バキッと割れてしまいます。
私はこれまでに何度か割ってしまい、その都度、接着剤で修復していますが、スロープの強度は間違いなく低下してしまっていますね。
スロープを使う度に壊れていくのも困るので、ここで秘密兵器を登場させます。
ただ、重ねたダンボールをテープで巻いて補強したものですが、これをカースロープの下に敷きます。クッション替わりなのと荷重を分散させるためです。これがあると車の重量がかかってもカースロープへはダメージなしです。
詳しくはカースロープのレビューとして別に書きますのでこちらへどうぞ!
カースロープを前輪の進行経路上に置きます。
このスロープはリフト量が大きいですが、そこそこ傾斜があるため、このまま上るとタイヤがスロープに乗る直前付近でバンパーとスロープが衝突してしまいます。
なので、
段ボールを重ねてテープで巻いたものと大量のチラシをテープでぐるぐる巻きにしたもの(灰色のやつ)をこのように置き、スロープの傾斜を少し緩やかにします。
準備が終わり、車を進ませていきます。
スロープを上る直前で止まり、スロープとバンパーのクリアランスを確認すると、
ほとんど隙間がない・・・いや軽く接触しています。
レガシィに限らず、スバル車はフロントのオーバーハングが長いのです。
最初は、このまま上るとバンパーが持ち上げられて、外れてしまうのではないか、レガシィにはこのスロープは使えないのかと落胆しましたが、バンパーは多少の衝撃は吸収してくれるので、ここは思い切ってスロープを上ってしまって大丈夫です。
スロープを上っている様子を撮影しました。バンパーは軽ーくスロープに触れながら上っていますが、特にダメージはなさそうです。
勢い余って先から落ちるのを恐れて、中途半端な位置にまでしか上げていません。このくらいの高さでも下に潜れるのですが、やはり狭くて作業しづらかったので、
結局、一番上の平らなところまで上げました。
平らな部分が短いため、車を操作している自分には上りきったというのが分かりづらく、そのままストッパーを飛び越えそうで怖いです。
車が動かないようにサイドブレーキ(AT車なら加えて、シフトをPレンジに)をしっかり掛けます。
MT車の場合、ギアを1速かバックに入れることで車が動きにくくなりますが、私はエンジンを掛けた後すぐに、クラッチを離してしまう癖がついているので、飛び出し防止のためニュートラルのままです。
保険として後輪の後ろにタイヤ止めを置けばベストでしょう。
3.ドレンボルトを外し、古いオイルを抜く
車の下に潜り、オイルを抜いていきますが、仰向けになって車の下に入るので、そのままだと服が汚れ、砂利が背中や頭に当たって痛いので、布切れを敷きます。(あるならば、段ボールとかの方がよさそうです。)
アンダーカバーの途中の穴が開いている場所(赤丸部)にオイルパンがあります。
オイルパンに付いている赤丸のドレンボルトを17mmのレンチで反時計回りに緩めます。
仰向けでの作業なので、どっちに回せばいいか、分からなくなったときはペットボトルのふたを思い浮かべましょう。
私はL字型のボックスレンチを使用しましたが、メガネレンチ等でも大丈夫です。
ただ、まっすぐなタイプのメガネレンチだと、アンダーカバーに干渉して回せないかもしれません。
ドレンボルトを緩めていき、いよいよ取れそうだとなったときは注意が必要です。一気にオイルが放出されるので、手・腕にかからないよう気を付けます。
エンジンが温まっているときはエンジンオイルは高温になります。火傷防止のために耐油グローブは付けておいた方がいいでしょう。
慣れた人なら手を汚すことなく、ドレンボルトをさっと取れるのだと思います。私は下手なので、外れる直前までドレンボルトを回したら、最後に人差し指でさっと回し、素早く手を引っ込め、ボルトを古いオイルごと容器に落として、後で割りばしで回収するようにしています。
でも今回は挑戦して容器に落とさないように手でとりました。
ボルトが外れる直前まで、オイルパンに押し当てながら回していき、外れるという瞬間にボルトをもって素早く手を避けました。
手に盛大にオイルがかかりました。(笑)でも、腕にはかからなかったので、良しとします。もちろん耐油グローブはしています。
ドレンボルトが外れると、最初は勢いよく、しばらくしてぽたぽたと垂直に落ちていくので、オイルを地面にこぼさないような位置に廃油受けの容器を置きます。
4.ドレンボルトを締め、新しいオイル注入
ドレンパッキン(赤枠部)を交換します。
ドレンパッキンはドレンボルトとオイルパンの間で適度に潰れることで、隙間を埋めてオイルの漏れを防止しています。
ピンボケですが、上が新しいパッキン、下が古いパッキンです。新しい方は少しふっくらしています。
パーツクリーナーを吹きかけ、ドレンボルトのゴミ・砂をきれいにし、新しいドレンパッキンをつけます。
古いオイルが完全に落ちきるまでは、相当時間が掛かるので、ある程度待ったら、ぽたぽた垂れた状態ですが、ドレンボルトを締めていきます。
ドレンボルトを締めたら、新しいオイルを入れていきます。
オイル缶の蓋はマイナスドライバー等を使い、テコの原理で開けます。
私は最初、蓋についている三角の形をした透明の部分を持って引っ張れば、蓋が開くのかと思っていました。(笑) 実際はオイルを注ぎやすくするためについているんですね。
新しいオイルはエンジンルームにあるフィラーキャップを外したところから入れていきます。
外したフィラーキャップはエンジンルーム内に落とさないよう気を付けましょう。
BLレガシィ GTのオイル規定量はオイルフィルター交換無しの場合、4.0リッターです。
オイルジョッキに新しいオイルを入れ、オイル注入口に注いでいきます。
一気に4.0リッター入れるのではなく、3.5リッター程入れた後、レベルゲージを見ながら調整していきます。
黄色の取っ手を引っ張ってレベルゲージを確認します。
一回引き抜いた後、ゲージ部を布等で拭いて、もう一度最後まで挿し込んだ後、引き抜いてゲージを確認します。
このときゆっくり抜き挿しすると筒内の壁面のオイルがついてしまって、どこまで入っているのかゲージが読みづらくなるので、素早く抜き挿しします。
小さい2つの穴の間にオイルに浸かった場所、浸かってない場所の境界があればOKです。エンジンが冷えてくると液面が上がるので、私は上限と下限の中間ぐらいになるようにオイルを入れています。
上の写真はピント合わせに格闘している間にオイルが上限位置あたりまで垂れてしまっています。
5.古いオイルの処理
オイル交換後の廃油は近所のホームセンターに引き取ってもらっています。レガシィのオイル規定量が4.0リッターで、いつも購入するのが4.0リッター缶なので、新しいオイルを入れた後は、廃油がちょうど入ります。
100均で購入した大き目のじょうご(米を注ぐ用らしい)をオイル缶に挿し込み、廃油を流し込みます。勢いよく流し込むとオイルが溢れたり、オイルが飛び散って体や顔に当たったりするので、ゆっくり丁寧に流し込みます。
元々ついている蓋を閉めれば、缶を傾けてもオイルはこぼれません。
後は、スロープから車を降ろし、後片付けをすれば終了です。
いかがでしたでしょうか。これから初めてオイル交換をする方のお役に少しでも立てれば幸いです。
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