今回は、YouTubeなどで話題となっているガラスコーティング剤「ゼウスクリア シラザン50」のレビューをしたいと思います。
ガラスコーティングと聞くと、ショップやディーラーなどに車を持って行って施工してもらうイメージがありますが、シラザン50はスプレーで簡単にDIY施工できます。
公式サイトにも記載されていますが、シラザン50は、ガラス系コーティング剤ではなく、本物のガラスコーティング剤です。
本物のガラスコーティングとガラス系コーティングとの違いとは?2つのボディコーティングについて解説 | 日本ライティングBlog
撥水性能や耐久性に大きな違いがあるようです。
実は、コーティング施工直後に雨に降られるという大失態をおかしました。コーティング直後に水濡れしたら仕上がりはどうなるのか?についても含めてレビューします。
本記事は日本ライティング様より商品提供いただいて執筆しています。
- コーティングの老舗企業が開発したコーティング剤
- ゼウスクリア シラザン50の特徴
- シラザン50施工の流れ
- 施工直後に雨が降る大問題が発生・・・
- シラザン50塗布後の状態について
- シラザン50を施工したことによるメリット
- シラザン50施工より3カ月経過後の状態
- まとめ
コーティングの老舗企業が開発したコーティング剤
シラザン50は、日本ライティングの親会社である日本コーティングが開発したガラスコーティング剤です。※販売は日本ライティングが担っています。
日本コーティングは20年以上ガラスコーティングのOEM供給をしていたりと、確かな実績を伴っているコーティング専門の企業です。
自動車用ヘッドランプメーカーとして世界で高いシェアを持つ小糸製作所やスタンレー電気などとの取引もあります。
ハロゲンバルブのコーティング剤開発で培った高い技術・ノウハウを活かして、ガラスコーティング剤であるシラザン50は生み出されました。
シラザン50は最近YouTubeや口コミでも話題になっていますが、インフルエンサーによって盛り上げられた無名ブランド製品ではなく、実績のある老舗企業が開発したガラスコーティング剤なのです。
ゼウスクリア シラザン50の特徴
本商品の特徴を先に述べておくと、
- スプレー式で施工が簡単
- 密度の高いポリシラザン
- 施工後の硬化(水濡れ禁止)時間が2時間と短い
- ボディ以外にもガラスにも施工可能
- 抜群の撥水、滑水性能
です。
順番に説明します。
スプレー式で施工が簡単
シラザン50は本格的なガラスコーティングなのに、簡易コーティングと同様にスプレー施工ができます。
これが本当に楽で良い!
いくらコーティングの効果が高いとしても、施工が難しかったり、手間が掛かったり、素人がやるとムラができたりするものだと一気にハードルが上がります。
多くのガラスコーティング剤はスポンジで塗り込む作業が必要ですが、シラザン50は、混合液を作ったらボディにスプレーしてサッとふき取るだけです。
スポンジ塗布の場合は2時間ほどの作業時間が必要でしたが、スプレー式にしたことで、時間にして30分程で本格的なガラスコーティングが施工できます。
まさに革命的な商品です。
密度の高いポリシラザン
引用:日本ライティング
ガラスコーティング剤には、シロキサン系とポリシラザン系の2種類があります。
ポリシラザン系のガラスコーティングは、シロキサン系と比べて膜密度が数十倍程度高いため、完全硬化後は極めて高硬度のガラス被膜を形成できるようです。
そのため、ボディに汚れがついても、ガラス被膜表面にのみ付着するため、簡単に落とすことができます。
シラザン50には施工後3年間の耐久性があるため、長期的に見てもコーティングに掛ける費用を抑えることができます。
施工後の硬化(水濡れ禁止)が2時間と短い
コーティング施工後の水濡れ禁止は2時間と非常に短いです。
コーティング剤には施工後24時間は水濡れ禁止というものが多く、施工後に雨に降られないか心配し続けなければなりませんが、シラザン50はたった2時間で済むので、よほど天気の悪い日に施工しなければ安心できます。
ちなみに、洗車できるまでには施工後1週間、完全硬化までは1か月掛かります。
ボディ以外にもガラスにも施工可能
引用:日本ライティング
シラザン50はボディだけではなく、ガラスやホイール、ヘッドライト、ワイパーカウルなどの未塗装樹脂部分にも施工できます。
ヘッドライトや未塗装樹脂用のコーティング剤はたくさんありますが、耐久性が短いものが多く、早いものだと1,2カ月程度で効果がなくなります。
シラザン50でその部分もカバーできるというのはありがたいですね。
抜群の撥水、滑水性能
シラザン50の大きな特徴は何といっても、その撥水・滑水性能の高さです。
口コミなどでも、撥水や光沢に関しても評判は高いですね。
砂埃などでボディ表面が汚れても、基本的には水洗いのみで汚れがさっと落ちてくれるので、洗車もとても楽になります。
シラザン50施工の流れ
それでは、シラザン50を実際に施工していきたいと思います。
シラザン50には、以下3サイズのラインナップがあり、公式サイトには以下のような目安が記載されています。
商品サイズ | 車サイズの目安 | 通常価格 |
---|---|---|
M(50ml) | 軽~セダンクラス | 11,000円 |
L(60ml) | ミニバン~ | 12,100円 |
LL(70ml) | ハイエース等 | 13,200円 |
今回は、LLサイズを使用します。
施工車種はセダンボディのV37スカイラインでしたが、車全体を施工するのに余裕過ぎるくらいの容量でした。
内容物は以下の通り。※写真には写ってないものもあります。
- コーティング剤 A液 35ml
- コーティング剤 B液 35ml
- 硬化促進剤
- 施工用スプレーボトル
- シャンプー 100ml
- マイクロファイバークロス
- 取扱説明書
- 手袋
- マスク
施工する車は事前に洗車してからKeePerの鉄粉クリーナー(I-06)で鉄粉除去をしています。
注意点ですが、洗車後に水のふき取りが不十分なままコーティングを塗布すると、施工不良の原因となるので、水気は完全に乾燥させる必要があります。
ミラーや給油口のフタ、ドアハンドルなどは、拭き取っても水が垂れてきやすい箇所なので、念入りに拭き取って乾燥させます。
つづいて、コーティングの混合液を作ります。
付属のスプレーボトルにA液とB液を入れます。
最後に硬化促進剤を入れたら、混合液の出来上がりです。
液剤をボトルに移すと硬化が始まるため、6時間以内に使い切る必要があります。
なので、コーティング塗布する当日に混合液をつくりましょう。
コーティング剤をつくったら、ボディにシュッとスプレーして付属のクロスで塗り伸ばしていくだけです。
説明書に記載されている通り、50センチ四方あたり4~5ショットを吹きかけてクロスで拭き上げていきます。
風が強い場合は、直接クロスにコーティング剤を吹きかけて拭くのが良いと思います。
30分程でホイールやヘッドライトを含むボディ全体の施工が完了しました。ガラスは別の撥水加工をしていたため施工していません。
施工直後に雨が降る大問題が発生・・・
ここまでは非常に順調だったのですが、施工直後に大問題が発生。
突如、ポツポツと雨が降ってきたのです・・・。
本当にボディ全体にシラザン50を塗布し終わってから1分もたたないタイミングです。
ヤバいと思いつつも近くに屋根や雨を遮るものはなく、コーティング剤を塗布したてのボディに水滴がつくのをただ眺めるだけ。
"頼むから止んでくれ"という願いもむなしく、施工直後から40分間ほど雨は降り続け、ボンネットはこのくらい水滴が付着してしまっています。
正直、「これは大失敗だな。もうどうでもいいや」という絶望的な気分でした。
当日は雨が降る予報ではなかったのですが、梅雨の時期に施工したのが失敗でしたね。
一応、気を取り直して、雨が止んだ後にタオルで優しく水気を拭き取り、余っていたコーティング剤でボンネット、ルーフ、トランク、ボディサイドを塗布し直しました。
再塗布してから1時間ほどしたら、また雨が降り出したんですけどね。
屋根のない環境では、梅雨の時期にコーティング剤の塗布はやめましょう!
シラザン50塗布後の状態について
施工直後に水濡れするというあってはならない失態を犯したのですが、シラザン50施工の効果はどうなのでしょうか?
結論から言うと、なんとバッチバチに水をはじくようになりました。
正直、施工不良だと思っていたので「あれ?」という気持ちでしたが、結果オーライということで良しとします!
施工時の気温は高かったですし、施工自体に30分ほど掛かっているので、場所によってはコーティング剤を塗布してから水濡れするまで30分の時間があったことになります。憶測でしかないですが、ギリギリ表面硬化してくれていたのかもしれません。
シラザン50では「滑水」という表現がされていますが、まさにその通りで水を掛けると、水滴がコロコロとボディを滑り落ちるように流れていきます。
見ていて気持ち良いので、無駄に水を掛けたくなるほどです。
以下の比較動画を見てもその撥水・滑水のすごさが分かると思います。
こちらはシラザン50施工前です。もともと施工してあったコーディングも完全に抜けた状態です。水を掛けるとぬめ~っと流れていきます。
こちらはシラザン50を施工してから約3週間後の状態です。掛けた水が転がり落ちていきます。バリバリに撥水しています。
ヘッドライトもコーティングしてあるので、水がきれいに流れ落ちていますね。
これだけ綺麗に撥水すると気持ち良いですね。
また、シラザン50は塗布後のムラが発生しにくいですね。
多くのコーティング剤は塗布後にきちんと拭き取りをしたつもりでも、時間がたってみるとムラができてしまいがちです。
ですが、シラザン50はそこまで丁寧に拭き取りしていないのに、ムラは全くと言っていいほど発生していません。
シラザン50を施工したことによるメリット
シラザン50を施工したことにより体感できるメリットとしては、まず洗車が楽になります。
砂埃などの汚れは強めの水流だけで簡単に落ちるので、カーシャンプーを使わずに水洗いだけで済みます。
夏場などはカーシャンプーを使って洗車をするとそれだけで汗だくになるので、このメリットは大きいですね。
また、洗車後もボディ表面に残る水が少なく、水滴上になっているので、拭き取りも非常に楽になります。
ブロワーを使うと水滴を飛ばしやすいので、相性が良いですね。
シラザン50施工より3カ月経過後の状態
シラザン50施工より3カ月経過後の撥水状況の動画も取りましたので載せておきます。
塗布直後の玉状になって転がり落ちるようなバリバリの撥水具合と比べると、多少撥水力が落ちたかな?程度で十分に水をはじきます。
コーティング塗布後にすぐに水濡れしてしまったのもあるかもしれませんが、ボンネットやルーフなどはやや撥水力が落ちやすい傾向にあると感じます。
逆にドアやフェンダーなどのボディサイド部分はほとんど撥水性能は落ちていません。
引用:日本ライティング
撥水性能は落ちていきますが、ボディの艶は変わりませんし、肝心のガラスコーティングのポリシラザン層が自体が劣化しているわけではありません。
そのため、日本ライティングから出ているシラザン50施工車専用の「撥水/滑水復活キット」を使うことで撥水性能を戻すことができるようです。
様子を見ながら、半年後くらいに撥水力がもう少し落ちてきたら、撥水/滑水復活キットを使いたいですね。
まとめ
ゼウスクリア シラザン50のレビューでした。
もう一度シラザン50の特徴をまとめると、以下の通りです。
- ポリシラザン系なので高密度ガラス被膜を形成できる
- 本格ガラスコーティングなのにスプレー式で施工が楽
- バチバチの撥水/滑水性能!
- 施工後は洗車や拭き上げが非常に楽になる
シラザン50は一万円以上しますが、抜群の撥水力、耐久性の高さ、本格ガラスコーティングなのにスプレー施工できる観点でみると、安いコーティング剤を頻繁に使うより圧倒的にコスパが高いです。
コーティングが薄くなってきたり、車を買い替えしたりしたときには、おそらくシラザン50をリピートすると思います。
また、私の失敗談からの注意点ですが、梅雨の時期や天気が怪しい日の施工はやめましょう。いつ雨が降り出すか分かりません。
晴れてる日でも気象庁が発表しているナウキャストで雨雲の様子などを確認してから施工した方が失敗はないと思います。
私の場合は施工後2時間経たないうちに水濡れしたにも関わらず、ちゃんとコーティング効果を得られましたが、施工不良になったり、ボディに白濁が発生したりすることもあるようです。