電気自動車メーカーのテスラ。脱ガソリンの流れが加速する自動車業界で、どんどん勢いを増してきています。そんなテスラ車ですが、インパネの中央に鎮座する大型のタッチパネルが特徴的です。
ナビに加えてエアコンやオーディオの操作の機能もタッチパネルに集約しています。ボタン類がほとんどないので、すっきりした見た目で、最先端な雰囲気がカッコ良いですね。
そんなテスラスタイルのタッチパネルですが、実はテスラ車じゃない普通の車にも取り付けられるんです。それらのナビは「テスラスタイルナビ」「Androidナビ」と呼ばれます。値段的にも一般的な純正や市販のナビより安いので、徐々に注目されてきているナビでもあります。
まだまだ日本では普及していないナビですが、国内唯一の正規販売店として販売、取り付けをしている「あとづけ屋」という会社があります。
今回は「テスラスタイルナビ」「Androidナビ」あとづけ屋」についていろいろと調べたので、それらについて書きたいと思います。
テスラスタイルナビとAndroid(アンドロイド)ナビ
最初に言っておくと、「テスラスタイルナビ」というのは「Androidナビ」の一種になります。それぞれについて説明します。
テスラスタイルナビとは何か?
テスラスタイルナビとは、名前からだいたい想像がつくと思いますが、テスラ車に装着されているような、インパネとナビが一体化したような大画面のナビシステムのことです。
インパネをエアコンやオーディオの操作スイッチごと大型のタッチパネルに入れ替えることにより、ナビ機能だけではなく、エアコンやオーディオの操作もタッチパネルでできるようになります。
インパネがすっきりするというのはデザイン面でのメリットの一つです。
また、テスラスタイルナビはAndroidナビを使用しているため、ナビ機能以外にもスマートフォンやタブレットのようにアプリを使用したり、YouTube、ネット閲覧をすることもできます。
後述しますが、あとづけ屋では、テスラスタイルナビは車種を問わず(対応できない車種もあるようですが)、セミオーダーで後付けで装着することができるようです。
純正や市販されている一般的なカーナビの画面サイズは大きくても10インチや11インチ程ですが、テスラスタイルナビは13~17インチ程と、かなりの大きさになります。
専用パネルと一緒に取り付けるので、後付け感なくインパネにきれいに収めることができます。
具体的なイメージはこちらのbefore-afterの動画を見ると分かりやすいと思います。個人的にはミニのセンターメーターがタッチパネルに切り替わっているのが面白いですね。
ただ、どんな車種にでも取り付けられるわけではなく、下記情報をあとづけ屋に連絡して対応可能かどうかを確認する必要があるようです。
- 車種名+年式
- ハンドル+オーディオ部分の写真
- VINコード
一応、あとづけ屋の公式サイトからテスラスタイルナビの製品一覧を確認することができます。アルファードやハリアー、ハイエースなども載っています。製品一覧に載っていない車種は、上述の通り、対応可能か個別に確認することになると思います。
Android(アンドロイド)ナビとは?
名前の通り、OSがAndroidのナビのことです。
簡単に言うと、OSがAndroidのスマートフォンやタブレット端末をインパネに固定してカーナビとして使用するようなイメージになると思います。
ナビとしての利用はもちろん、スマートフォンやタブレットと同様にYouTubeやWeb閲覧、U-NEXT、Huluなどのアプリを使用することができます。
ただし、ジャイロ機能が必要なアプリなど、Androidナビに対応していないアプリもあるようです。
また、スマートフォンやタブレットと違い、車速パルス、パーキングパルス、バックカメラ入力といったカーナビとしての機能はついています。
取付方法自体は一般的なカーナビやオーディオを取り付ける方法と変わらず、1DINや2DINといったスペースがあれば、配線を繋いでAndroidナビを取り付けることができます。
インパネから少し浮き出た感じにはなりますが、ポータブルナビのようにダッシュボードに吸盤で取付けることによる後付け感は出ないです。
国産車であれば、ほとんどの車に1DIN、2DINのスペースがあるので、Androidナビを取り付けることができます。
また、純正のバックカメラの映像もAndroidナビに入力できるので、バックカメラも使用できます。
↑こちらのような製品です。
テスラスタイルナビとAndroidナビの違いは?
上述の通り、テスラスタイルナビはAndroidナビの一種です。
両者の違いは、インパネにあるエアコンやオーディオの物理スイッチごと交換するかどうかだと言えます。
据え置きタイプのカーナビに加え、エアコンやオーディオの物理スイッチごと取り外して、専用設計のパネルと大型のモニターに置き換えるならテスラスタイルナビ。
据え置きタイプのカーナビを外して、そのスペースにAndroidを搭載したタブレット型のナビにするならAndroidナビ。
簡単に言うと、テスラスタイルナビは、エアコンやオーディオ操作もタッチパネルでできる大型のAndroidナビといったところでしょうか。
また、テスラスタイルナビはインパネの一部ごと交換するので、縦型の非常に大きなサイズのモニターを設置することができますし、車種ごとに合わせた専用設計になってるので、後付け感がなくスタイリッシュな見た目になります。
従来のカーナビとどう違うのか?
上述の通り、テスラスタイルナビは広い意味でAndroidナビのことなので、以下、Androidナビとして書いていきます。
Androidナビ(テスラスタイルナビ)の従来型のカーナビとの大きな違いは、Androidナビはネットワークに接続して使用することが前提となっていることです。
従来のカーナビは地図データは端末そのものに入っているため、ネットワークに接続されていなくても道案内が可能でした。
ですが、Androidナビは道案内にGoogleマップ等を使用します。地図データをオンライン上から読み込む必要があるため、ネットワークに接続されていないと、ナビとして機能しないことになります。
従来型のカーナビは地図データを定期的に更新しないと、情報が古くなってしまいますが、AndroidナビはGoogleマップなどを使用するので、常に最新の地図を利用でき、更新費用が掛からないというメリットがあります。
また、Androidナビはネットワークに接続することで、ナビ以外にもWeb閲覧やYouTube、ネットフリックスなどスマートフォンやタブレットと同様の使い方ができます。
Androidナビでのネットワーク接続方法
Androidナビでネットワークに接続するには、テザリングとモバイルWi-Fiルーターを使用することの2種類があります。
テザリング
テザリングとは、スマートフォンのデータ通信を利用して、PCやタブレット、ゲーム機器をインターネットに接続する機能のことです。
スマートフォンの設定からON/OFFを切り替えられます。
Wi-Fiがない場所でもスマートフォンさえあれば、ネット接続ができるのでAndroidナビもテザリングによってネットワークに接続することができます。
モバイルWi-Fiルーター
ポケットWi--Fiと言われることもありますが、ポケットサイズの小さなルーターを持ち運ぶことで屋外でもインターネット接続ができるようになります。
スマートフォンのデータ通信量を消費しなくなるメリットがあります。
一方で、こちらは新たに回線を契約するので、追加で月額料金が発生しますし、運転の度にモバイルWi-Fiルーターを車内に持ち込む必要があるのがデメリットになりそうです。
個人的にはテザリングで十分そう
YouTubeなどの動画アプリをヘビーに使用しなければ、スマートフォンのテザリングで十分足りそうな気がします。
ナビアプリは思ったよりもデータ通信量を必要とせず、通信量の目安はざっくり以下のイメージのようです。
- Yahoo!カーナビ 10MB以上/1時間
- Googleマップ 10MB以下/1時間
Googleマップを使用する場合、仮に一日3時間ナビを使用していたとしても、10MB×3h×30d = 900MB程で、そこまで通信容量は必要なさそうです。
多くの人は毎日何時間もナビ案内を使用しないと思うので、スマートフォンのテザリングで十分まかなえそうです。
「楽天モバイル」はデータ利用量1GBまでであれば無料で、テザリングにも別途費用は掛からないので、上手くやれば無料でAndroidナビを運用できそうですね。
ただ、テザリングが良いのか、モバイルWi-Fiルーターが良いのかは各々の使用環境次第ですね。
Androidナビのメリット・デメリット
メリット
Androidナビには以下のようなメリットがあります。
- 一般的なナビより大幅に安い
- Googleマップが便利
- 地図データの更新が不要(常に最新)
- スマートフォンと同様にアプリを使用できる
- 大画面のものを選択できる
従来型の据え置きナビより大幅に安い
従来型の据え置きナビはものによっては10~30万ほどしますが、Androidナビはその半分かそれ以下の値段で購入できます。
地図データの更新が不要(常に最新)
従来型のナビは端末内にある地図データを読み込んで表示させるので、時間経過とともに古い情報になっていき、新しい道路や開通した高速道路に対応できなくなります。
ですが、AndroidナビでGoogleマップを使用する場合は、ほぼ常に最新の状態に更新されています。(地域によっては古いままになっている場合もありますが)
Googleマップが便利
上に挙げたことと被りますが、地図が更新不要というメリットに加え、目的地入力がしやすく早いです。文字入力中に予測変換や候補を表示してくれますし、地図自体もタッチで直感的に操作可能なので、使い勝手が良いです。
一般的なこういうナビだと入力するのに結構時間が掛かるんですよね。
スマートフォンと同様にアプリを使用できる
スマートフォンやタブレットのように自由にアプリを入れることができます。YouTubeやAmazonプライムビデオ、OBDⅡと繋いで車両情報を表示してくれるアプリもあります。
大画面のものを選択できる
現在、カーナビは大画面化がトレンドとなっていて、10インチくらいのナビも多くあります。純正ナビが7インチだったとしてもDINのスペースがあれば、後付けで10インチのAndroidナビを装着することが可能です。(他の操作スイッチや吹き出し口などに干渉しないかは注意する必要があります。)
↑このように13.3インチの大型Androidナビだってあります。さすがに干渉なく取り付けられる車種を選びそうですが。
デメリット
デメリットとしては以下のようなことが挙げられます。
- ネットワーク(Wi-Fi)に繋ぐ必要がある(月額料金が発生する)
- 本格的な専用のナビには機能面で劣る
- TV視聴機能がない
ネットワーク(Wi-Fi)に繋ぐ必要がある(月額料金が発生する)
Androidナビはスマートフォン同様にネットワークがないとできることが限られてきます。そのため、基本的にはテザリングもしくはWi-Fiルーターを使用することになるので、月額料金が発生してしまいます。
本格的な専用のナビには機能面で劣る
道案内に特化している専用品にはやはり機能面でかなわない部分があります。
据え置き型のナビはトンネルの中でも自社位置を見失うことがないですし、複雑な分岐の交差点では分かりやすい図で事前に教えてくれるので、初めての道や首都高などの走りにくい道では特にその恩恵を受けます。
あと、Googleマップはたまにとんでもなく狭い道を案内してくれることがあるのです。
TV視聴機能がない
AndroidナビにはTVチューナーがついていないので、地デジ等の視聴はできません。ただ、どうしても見たいTVがあるなら家で録画しておけば良いし、同乗者の娯楽や暇つぶしとしてならAbemaTVや、Hulu、Amazonプライムビデオなどの別アプリで代用ができます。
あとづけ屋とは?
あとづけ屋はAndroidナビ、テスラスタイルナビの専門店です。
Androidナビは海外ではすでに多くの人が使用していますが、日本ではそこまで広まってはいません。
あまり普及していないものを使うのは信頼性や故障面で不安になるのですが、あとづけ屋はAndroidナビ、テスラスタイルナビの日本国内で唯一の正規代理店となっています。
Androidナビ、テスラスタイルナビを安くで購入でき、サポートまで充実しているのが特徴です。
製品購入後はDIYで取り付けるか、あとづけ屋で取り付けてもらうかを選択できますが、DIYで取り付けをする場合も車両ごとのDIYマニュアルを作成してもらえます。
Androidナビの端末自体は海外からの仕入れのようですが、検品をして問題がないことを確認してから納入されます。
また、AndroidOSは正規ルートから別途仕入れて端末にインストールし直しているので、古いOSやコピー品を掴まされて、不具合や機能が使えないというようなことがないようです。
Androidナビはほとんど海外製なので、端末動作や保証が気になりますが、あとづけ屋で購入した場合は、そこらへんの保証をきっちりとしてもらえるようです。
まとめ
テスラスタイルナビ、Androidナビ、あとづけ屋について説明しました。簡潔にまとめると以下の通りです。
- Androindナビはネットワークに接続して、スマートフォンと同様に様々なアプリを使用できる。ナビはGoogleマップ等を使用する。
- テスラスタイルナビはAndroidナビの一種で、テスラ車と同じように大型のモニターでナビ機能に加え、エアコン調整等もタッチパネルで操作できる。
- あとづけ屋はAndroidナビ、テスラスタイルナビの国内唯一の正規代理店なので、購入するならあとづけ屋が安心。
ディスプレイオーディオと呼ばれる、ナビ機能を持たず、スマホのナビを利用する車載器も登場していて、純正で採用される車もあります。
従来型のネットワークに繋がらないナビが古いナビと言われる未来も意外と近いのかもしれませんね。