最近、エアコンがない部屋を暖める目的でセラミックファンヒーターを購入しました。
購入したのは、無名メーカー品の「型番:NFJ880R」というセラミックファンヒーター。
今回はセラミックファンヒーターNFJ880Rについてレビューしたいと思います。
先に感想を述べると、
- 木造8畳の部屋全体がしっかり暖まる
- 入りタイマーのおかげで起きたときには既に暖かい
- 脱衣所との相性が抜群!
- ファンの音はやや気になる
ですね。
入/オンタイマー付きであることを重視
入/オンタイマーとは、設定した時間経過後に自動的に電源を入れる機能のことで、予約機能とも言えます。
入タイマー付きを重視する理由は、寒い朝に「布団から出たくない!」を防止するためですね。
以前はエアコンがある部屋で寝ていたため、起床1時間前に電源を入れて部屋を暖めておくことで、寒い朝でもすぐに布団から出られていました。
今住んでいる家はエアコンが設置してある部屋と寝る部屋が別。窓が多いこともあって朝は冷え込みます。
そうなると朝寒くて布団から出られなくなり、下手するとそのまま二度寝して遅刻してしまいます。
そういうわけで、気持ちよく目覚めるためには、事前に部屋を暖めてくれる入タイマー付きの暖房器具であることは外せないのです。
セラミックファンヒーターを選んだ理由
当初はカーボンヒーターとセラミックファンヒーターで悩んでいました。
ただ、カーボンヒーターは足元などをスポット的に暖めるのには向いているが、空間全体を暖めるのには向いていないらしいので選択肢から除外。
セラミックファンヒーターは、実際に使用してみて、ちゃんと部屋全体をまんべんなく暖めてくれます。
カーボンヒーターには入タイマー付きの製品がないことも選択から外した理由の一つです。
切タイマー付きの製品はありますが、安全上の理由なのか、入タイマー付きのカーボンヒーターは探す限りは見つかりませんでした。
NFJ880Rについて
冒頭で述べた通り、NFJ880Rは無名のメーカー品です。
中国の工場で製造されているのだと思いますが、「Neikoy」「MACHITO」「Brisky」「Bestore」「Venteland」など様々なブランド名で販売されています。
私はBestoreというブランドのものを購入しました。
物自体はどのブランドでも変わらないと思います。私は価格(ポイント還元額)で決めました。
製品スペックは以下の通り。
品番 | NFJ-880R |
---|---|
外径寸法 | 約180(幅)×180(奥行)×620(高さ)mm |
本体重量 | 約2.3kg |
電源コード長 | 約1.5m |
消費電力 | 強:1200W、弱:650W、自然風:27W |
その他機能 | 左右首振り60度、人感センサー、転倒時OFF、リモコン付き |
NFJ880Rの外観
箱から出した状態。結構しっかり梱包されています。
内容物は以下の通り。
- セラミックファンヒーター本体
- リモコン
- 取扱い説明書(日本語)
箱から出して一番最初に感じたのですが、「思っていたよりも小さい!」です。
扇風機と比較してもコンパクト。本体重量は2.3kgしかなく、片手でひょいと持ち上げられるほど軽いです。
サイドビュー。
リアビュー。
背面の吸気口のデザインがおしゃれですね。
前面の金網の奥には、車のラジエーターのような金属フィンが見えます。
Amazonなどの商品画像ではこの部分が赤くなっている図が載っていますが、実際はこの部分は赤く光ったりはしません。
背面には持ち手(長方形にえぐられた部分)がついています。
正面にはタッチ式の操作パネルがあります。
パネルの直径は75mmほどで、スイッチや文字が小さいので、顔を至近距離まで近づけないと操作しづらいです。
「警告:塞ぐこと禁止」の文言は何を意味するのか分かりにくいですが、製品にタオルなどを掛けて温風の吹出口を塞いだら危ないからダメ!という意味だと思います。
正面には人感センサーがついています。
反応は非常に良いのですが、個人的にはあまり使いどころがない機能かなと思っています。詳細は後述します。
本体底面には転倒時OFFスイッチがあります。本体が床などに接地してこのスイッチが押された状態のときのみ通電するようになっています。
運転中に本体が倒れたりすると、このスイッチが戻るので、本体の電源が切れます。
このスイッチがあるため、運転中に本体を少しでも浮かせると電源が切れてしまうので、少しやっかいではあります。
本製品にはリモコンが付属しています。
本体側のタッチパネルよりも、リモコンの方がボタンが大きくて操作しやすいですね。
取扱説明書は日本語対応で、詳しく書かれたちゃんとしたものです。
NFJ880Rの機能について
運転モードは4種類
NFJ880Rには下記4種類の運転モードがあります。
- 送風
- 温風(弱):650W
- 温風(強):1200W
- 温度センサー
切替ボタンを押すことで順番にモードが切り替わります。温度センサーモードは、温度センサーボタンを押すことで切り替わります。
電源を入れると、デフォルトで温風(弱)モードで運転するようになっています。
電源OFF時は、冷却のため30秒間送風運転されるようになっています。そのため、運転停止後に吹出口の金網を触っても熱くないので、小さい子供がいても火傷のリスクを減らせると思います。
送風モード
名前の通りただの送風。消費電力は27Wと低いので、夏場に扇風機替わりとして使えそうです。
温風(弱)モード
650W出力で温風を出し続けます。強モードと比べると物足りなく感じますが、それでも十分に暖かいです。
温風(強)モード
1200W出力で温風を出し続けます。部屋全体が寒くても強モードでヒーターの正面にいれば、かなり暖かいです。
ただ、電気代も一番掛かります。
温度センサーモード
10~30℃の範囲(1℃きざみ)で設定した温度になるように、出力を調整しながら運転します。
設定温度より高くなるとヒーター・送風がオフになります。室温が設定温度より低くなると、運転が再開されます。
設定温度付近になると、出力を切り替える音なのか「カチカチ」と断続的に鳴るのがやや気になりますね。
設定温度に達したら運転を止めるので省電力ですし、エアコンのような使い方ができるモードだと感じます。
ちなみに、すべてのモードで風量は同じです。温風(弱)モードだからといって送風の勢いが弱い(ファンの音が小さい)とはなりません。
唯一、温度センサーモードで設定温度に達したときのみ、送風がとまります。
入・切タイマーについて
入・切タイマーは、本体タッチパネルかリモコンの「予約/タイマー」ボタンを押すことで設定できます。
- 運転中に予約/タイマーボタンを押す⇒切タイマー
- 電源OFF時に予約/タイマーボタンを押す⇒入タイマー
となります。
タイマーは1~9時間先まで1時間ごとに設定できます。
予約/タイマーボタンを一回押すごとに数値が増えていくので、9時間先にタイマー設定したいなら、予約/タイマーボタンを9回連打して設定します。
入タイマーで設定時間経過後は、必ず温風「強」の状態で電源が入ります。
他の運転モードや首振り、人感センサー機能を設定して入りタイマーをセットすることはできません。
操作パネルの表示について
操作パネルには、機器周辺の温度が表示されるようになっています。
機器周辺の温度のため、室内全体の温度とは必ずしも一致しませんが、温度表示機能があるのはありがたいですね。
光量はそこまでないので、夜に電気を消して真っ暗な状態でもまぶしくはありません。
NFJ880Rの使用感レビュー
それでは実際の使用感についてレビューします。メインで使用しているのは、木造8畳の部屋と縦横各1.5mほどの脱衣所。
住んでいるのは関東で、年に数回、雪が降るかどうかくらいの場所です。
木造8畳の部屋全体がしっかり暖まる
本体が予想以上にコンパクトだったので、「これ、もしかしたら温風が当たる範囲だけが暖かいやつかな?」との心配が。
ですが、ちゃんと木造8畳の部屋全体が暖まります。
温風(強)にするとかなり暖かい風が出ますが、それを首振りしながら吹き続けるので、部屋全体が暖まらないはずがないんですよね。
8畳の部屋で午後10時から温風(強)、首振りモードで運転したときの室温変化は以下の通りでした。
※ヒーターと温度計は3mほど離れています。
ヒーター稼働前は14.1℃。
ヒーター稼働22分後・・・2.0℃上昇して16.1℃。
66分後・・・4.9℃上昇して19.0℃
この温度計は温風が当たらない位置に置いているので、ヒーターの温風が当たる位置にいればもっと暖かいです。
約1時間でこれだけ部屋全体が暖まれば、個人的には大満足です。
他にも何回か計測しましたが、おおよそ10分に1℃ペースで室温が上昇します。
エアコンと違って低い位置から温風を吹くので、足元付近が暖まりやすいのもメリットですね。
スポット的にも使える
上述の通り、部屋全体を暖めることもできますが、デスクで仕事・勉強するときに足元をスポット的に暖める使い方にも向いています。
ちょっと膝下が冷えてきたなというタイミングで電源を入れれば、すぐに温風が出て暖まるので、仕事・勉強が捗ります。
スポット的に使うのであれば、弱モードでも十分に暖かいですね。
入りタイマーのおかげで起きたときには既に暖かい
NFJ880Rには希少な入タイマー機能が付いています。
切タイマー付きのセラミックファヒーターは特段珍しくないですが、入タイマー付きは少ないのです。
前日に、起きる1時間前にタイマー設定しておけば、翌日起きたころには部屋はだいぶ暖かくなっています。
部屋が暖かいと「布団から出たけど寒くてもう一回布団の中に戻る」がなくなります。朝の起きやすさが断然違いますね。
入タイマー設定時の注意点ですが、タイマー設定後に本体の位置を調整しようとして浮かすと、底面の転倒防止スイッチが押し戻されるので電源が落ちます。すると、設定したタイマーも解除されてしまいます。
ヒーターの位置決めをした後にタイマーを入れるようにした方がよいです。
脱衣所との相性が抜群!
脱衣所のような狭い空間は暖まるのが速いので、セラミックファンヒーターとの相性が良いです。
風呂に入る前に電源を入れて、温風(強)・首振りモードで脱衣所を事前に暖めておく使い方をしています。
風呂上りには脱衣所はポカポカになっていて、全く寒くないです。一度計測してみましたが、たった20分間で15℃⇒24.5℃まで室温が上昇していました。
私は乾燥肌のため、冬場は風呂上りに保湿剤を塗るようにしているのですが、脱衣所で寒い思いをすることなくゆっくりできます。
また、本体がコンパクトで軽いので、セラミックファンヒーターを部屋⇔脱衣所へ持ち運ぶのも全く苦になりません。
着替えの服と同時に片手でひょいと運ぶくらいのイメージです。
脱衣所で使用する際は、セラミックファンヒーターを床にそのまま置くと、上半身に温風がこないので、台の上に置いて使用しています。
人感センサーは使いどころが分からない
当初、脱衣所で使用する際に人感センサーを使おうと思っていましたが、1回試してみて「これは使えない」と判断しました。
人感センサーの反応自体は非常に良いのですが、出始めの風が冷たいからです。
商品ページには「1秒速暖!」と記載されていますが、さすがにそれはウソで、暖かいと感じる風が出始めるまでは5~10秒くらいかかります。
稼働直後は風呂上りの濡れた体に冷たい風が当たるので、逆に冷えてしまうんですね。
なので、上述の通り、風呂に入る前に電源を入れて事前に暖めておくという使い方をしています。
ファンの音はやや気になる
運転中のファンの音は想像していたよりも大きいです。
音量的には車のエアコンの風量を大きくしたときの音に近いです。
「ザーーー」という音です。
セラミックファンヒーターの近くでテレビを見たり、タブレット等で動画閲覧をしたりする場合は、ある程度音量を上げないと聞こえづらくなります。
音がうまく取れていないのであまり参考にならないと思いますが、運転中の動画です。
慣れれば気にならなくなりますが、人によってはうるさいと感じるかもしれません。
静粛性を重視する人は、セラミックファンヒーター同様に部屋全体を暖めることができるが、ファンの音がしない「オイルレスヒーター」という選択肢もあります。
空気は乾燥する
温風が当たる範囲は特に乾燥しやすいと感じます。
実際、運転中のセラミックファンヒーターの前に洗濯物を干すとよく乾きます。
乾燥が気になる人は加湿器を併用した方がよいと思います。
私も使っていますが、アイリスオーヤマのSHM-120R1は小さいわりに広めの部屋でも十分使えるのでおすすめです。
まとめ
セラミックファンヒーターNFJ880Rのレビューでした。
ファンの音がやや大きいのが気になりますが、総合的に非常に気に入っています。
想像以上に暖かく、寒いのを我慢する必要がなくなるので、QOLが大幅に向上しますね。
コスパも良くおすすめできるセラミックファンヒーターです。