今回は、SOUNDPEATSのワイヤレスイヤホン「Opera03」と「Opera05」のレビューをします。
Opera03、Opera05はクラウドファンディングのMakuakeで3/24に販売開始されるSOUNDPEATSのフラッグシップモデル。(※現在はAmazon、楽天等でも購入可能)
低価格帯のイヤホンで勢いのあるSOUNDPEATSが出す1万円越えのモデルです。
少し前から使い始めた、同じくSOUNDPEATSのCapsule3 Proがいい音すぎてびっくりしていたのですが、Opera03、Opera05はそれを超えてしまう程の良い音です。
何がそんなに良いかって、「今まで使ってたイヤホンって音ぼやけてない?」と感じてしまう程、圧倒的に繊細でクリアな音がして、音楽へ没入させてくれるのです。
Operaは一般的なイヤホンに搭載されるダイナミックドライバーに加え、バランスド・アーマチュアドライバーを搭載するハイブリッド式ですが、その実力なのでしょうか。
価格帯としては8,000円程のCapsule3 Proとの比較も交えながらレビューします。
参考までに私は1万円越えのイヤホンの使用経験はないので、その辺も加味しながらレビューを参考にしていただけたらと思います。
本記事はSOUNDPEATS様より製品を提供いただいて執筆しています。
- Opera03とOpera05の違い
- SOUNDPEATS Opera03 Opera05の基本スペック
- SOUNDPEATS Opera03 Opera05の特徴
- SOUNDPEATS Opera03 Opera05の外観
- SOUNDPEATS Opera03 Opera05の使用感レビュー
- 【まとめ】コスパ最強ながらフラッグシップにふさわしい音質!
Opera03とOpera05の違い
Opera03とOpera05のスペック上の違いは、色とバランスド・アーマチュア(BA)ドライバーの数、価格のみとなります。
スペックや価格的には、Opera03<Opera05となりますが、両者では音の味付けが異なります。
SOUNDPEATSの公式Twitterでは、下記のように表現されています。
- Opera03:煌びやかで鮮やかなサウンド
- Opera05:クリアで自然なサウンド
実際に聴き比べで感じた音質の違いは後述します。
SOUNDPEATS Opera03 Opera05の基本スペック
通信方式 | Bluetooth Ver.5.3 |
---|---|
対応コーデック | SBC、AAC、LDAC |
イヤホンタイプ | カナル型 |
ドライバー方式 |
BAドライバー:2基(Opera05),1基(Opera03) 12mmダイナミックドライバー |
重量 | 約7.3g(イヤホン片側) 約58.8g(ケース+イヤホン両側) |
防水規格 | IPX4 |
充電ポート | USB Type-C |
ノイズキャンセリング | 〇 |
外音取り込み | 〇 |
マルチポイント対応 | × |
ゲーム(低遅延)モード | × |
最大再生時間(ANC OFF) | イヤホン単体:9時間、ケース込み:33時間 |
通常価格 | Opera03:10,999円、Opera05:13,999円 |
以前はMakuakeでの先行販売のみでしたが、現在はAmazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングで購入できるようになっています。
SOUNDPEATS Opera03 Opera05の特徴
SOUNDPEATS Opera03 Opera05の主な特徴は以下の通りです。
ダイナミック型とバランスド・アーマチュア型のハイブリッド駆動
Opera03 Opera05の駆動方式は、12mmのダイナミックドライバーとバランスド・アーマチュアドライバー(Opera03:1基、Opera05:2基)のハイブリッド式となっています。
ドライバーとは、イヤホンやヘッドホンに搭載される振動して音を鳴らすための機構です。
一般的なイヤホンには、ダイナミックドライバーと呼ばれるものが採用されていることが多いです。
ダイナミック型は低音域の再生が得意で、ドライバー口径を大きくすることで、よりパワフルな音を再現できます。
バランスド・アーマチュア型は高価であるものの、小型でクリアな音を再現できるメリットがあります。
Opera03 Opera05は、低音域が得意なダイナミック型と、中高音域が得意なバランスド・アーマチュア型の良いとこ取りをしたハイブリッド式。
特定の帯域を強調することなく、低域~高域までバランスの良い仕上がりで、クリアで原音に近いサウンドを再現できます。
周囲の騒音を大幅に低減できる優秀なANC機能搭載
イヤホンに左右2つずつの集音用マイクが搭載されたハイブリッド式のアクティブノイズキャンセリング機能となっています。
使用感は後述しますが、ANCをONにすると、周囲の騒音が噓のようにスッと消えさります。
可聴域で最大43dBのノイズを低減できるCapsule3 Proと比べてもそん色ない性能です。
また、ノイズキャンセリングにはホワイトノイズがつきものですが、Opera03 Opera05には皆無と言っていいほど、ホワイトノイズがありません。
左側イヤホンのタッチボタンを長押しすることで、ノーマルモード⇒ANCモード⇒外音取り込み(パススルー)モードをループで切替できます。
ハイレゾ相当の音質で再生できる「LDAC」対応
Opera03 Opera05は、SONYが開発したハイレゾ対応の高音質コーデック「LDAC」に対応しています。
コーデック | 最大ビットレート |
---|---|
SBC | 328kbps |
AAC | 256kbps |
aptX | 352kbps |
aptX HD | 576kbps |
LDAC | 990kbps |
LDACは、Bluetoothオーディオ標準コーデックのSBCと比べ約3倍のデータ量を伝送でき、ワイヤレスでもCDを上回るハイレゾ音源を高音質で再生できます。
例えば、Amazon Music Unlimitedで「ULTRA HD」音質の音楽を楽しむことができます。
SOUNDPEATS Opera03 Opera05の外観
それでは、 Opera03 Opera05の外観から見ていきます。
両者の外観はカラーが異なるのみで、形状や付属品等は同一となります。
内容物は以下の通り。
- イヤホン本体
- 取扱説明書
- イヤーパッド(S/M/L)※Mはイヤホンに装着済
- 充電ケーブル(Type-A to Type-C)
Opera03とOpera05の外観上の違いはカラーリングのみとなっています。
Opera03はチャコールグレーに光沢のあるブロンズの加飾、Opera05はブラックに光沢のあるゴールドの加飾があるデザインです。
どちらも金属調の加飾が良いアクセントとなっていて、非常に上質感があります。
実測値の重量(イヤホン+充電ケース)は、Opera03が59g、Opera05が61gでOpera05の方が2g重たいです。
イヤホン本体ではなく、充電ケースの重量差です。
手に持った感じでもOpera05の方がほんの少し重たいのが分かります。
色以外の外観はOpera03とOpera05とで変わりないので、以下では主にOpera05の外観を見ていきます。
ケースにはSOUNDPEATSと入った金属調のプレートが付いています。
充電端子はUSB Type-C。
反対側にあるさりげない「Hear Your Imagination(のはず)」の文字がお洒落。
ケースはこのように開きます。
ケース内側の様子。ゴールドの光沢が良いアクセントとなっています。
イヤホンの頭が大きいからなのか、ケースの隙間が小さいからなのか、ケースからイヤホンを指でつまんで取り出すのは、ややしづらいですね。
黒い樹脂の部分にもシボ加工が施されていて質感が高いです。
普段は見えない部分にもこだわっているのはポイントが高いですね。
充電ケースのバッテリー残量は、LEDインジケーターの色により確認できます。残量とLED色の関係は以下の通り。
100%~50% | 緑 |
---|---|
49%~10% | 黄色 |
10%未満 | 赤 |
イヤホン本体はやや大きめですが、金属調の加飾に覆われた筐体は高級感があります。
イヤホン本体はどの角度から見てもブラック、チャコールグレー単色のみの部分がなく、安っぽさを感じることはありません。
Capsule3 Proと並べた写真。
イヤホンには「designed by soundpeats」の文字が刻まれています。SOUNDPEATSのフラッグシップ機種としての自信のあらわれを感じます。
SOUNDPEATSのロゴが入った赤丸の部分がタッチボタンとなっています。ここをタップすることで再生/一時停止や音量調整、曲送りなどができます。
ボタンの面積が大きいので操作もしやすいです。
外観について総評すると、上質感があり、ガジェットとしての所有欲を十分に満たしてくれます。
SOUNDPEATS Opera03 Opera05の使用感レビュー
それでは、実際にOpera03 Opera05を使用してみて感じたことを、Opera03 Opera05共通の項目と違いがある項目を分けてレビューしていきます。
- 圧倒的にクリアで繊細な音質!
- 低音域から高音域まで歯切れよくきれいに出る
- 騒音が一瞬で消える強力なノイズキャンセリング性能
- ノイズキャンセリング使用時のホワイトノイズが皆無
- BAドライバー2基のOpera05は高音域の解像度がより高い
順番に詳しく書いていきます。
圧倒的にクリアで繊細な音質!
最近使い始めたCapsule3 Proも「イヤホンってこんなにいい音がするの?」と驚いていたのですが、Operaはそれを軽く超えてしまう程の音質です。
Capsule3 Proは低音の迫力がすごいのですが、Operaは低音域から中高音域までまんべんなく解像度が高いです。
音の歯切れが良いというか、一つ一つの音がより鮮明に聴こえるというか、素人ながらにはっきりと感じられます。
12mmダイナミックドライバーとバランスド・アーマチュアドライバーのハイブリッドだからこそなせる技なのでしょうか。
同じ音楽でもOperaで聴いた後に、Capsule3 Proで聴くと少しこもったように感じてしまいます。
特に中高音の音がクリアで繊細に表現されているので、女性ボーカルの声やピアノの音などは、すぐそばで聴いているかのように透き通っています。
低音域から高音域まで歯切れよくきれいに出る
低音域に限っては、Capsule3 Proの方がドンシャリ感はあります。
Operaの方はどこかの帯域が強調されることはなく、低音域から中高音域まで全体のバランスが良いです。
低音がボワンボワンとすることもなく歯切れが良いので、ペースの速い曲を聴くと疾走感があって、聴いてて楽しいですし、ノレます。
繰り返しですが、やはり高音域が透き通っていて綺麗ですね。
ボーカルの声や他の楽器に埋もれていた楽器の音が鮮明に聴こえるので「こんな楽器が鳴ってたんだ」と気づくこともあります。
より音楽への没入感が高まりますね。
騒音が一瞬で消える強力なノイズキャンセリング性能
最大43dBのノイズを低減できるとされるCapsule3 Proのノイズキャンセリング機能も非常に強力でしたが、Operaのノイズキャンセリングも同等の性能があります。
換気扇の真下でボタンをタップしてANC(ノイズキャンセリング)モードにして0.5秒ほどすると、換気扇の「ゴー」という騒音がスッと消えて無音になります。
あまりにもよく効くので、無駄にノーマルモード↔ANCモードの切り替えを繰り返して遊びたくなります。
特に効くのが低音域の音です。
私の家の近くに深夜の時間帯に暖房を稼働させているビニールハウスがあって、「ブンブンブン」という低周波音が断続的に聞こえてきます。
深夜帯で周囲が静まっているうえに、布団敷いて寝るときは耳が床に近くなるので、この低周波音が良く響き、非常にうるさいのです。
イヤホンを耳に隙間なく押し込んで耳栓効果をマックスの状態にしても、低音域の音は通してしまい睡眠に支障をきたす程なのですが、アクティブノイズキャンセリングをONにした途端、嘘みたいに不快な低周波音が消え去ります。
本当にノイズキャンセリングのおかげでQOLが爆上がりしたので感動します。
当初、デフォルトのMサイズのイヤーピースを使用していたとき、ANCの効果が薄く「あまり効かないな」と思っていたのですが、耳の穴にちゃんと密着していなかっただけのようです。
イヤーピースをLサイズに変えて耳にしっかり押し込むと、通過してしまっていた騒音を完全に打ち消してくれるようになりました。
アクティブノイズキャンセリングを使うときは、
これがめちゃくちゃ大事。
ノイズキャンセリング時のホワイトノイズが皆無
ノイズキャンセリング使用時には「サーー」というホワイトノイズが発生しがちです。
Capsule3 ProもノイズキャンセリングのONにしていると、音量自体は小さいもののホワイトノイズが聞こえます。
高級機と言われるイヤホンでも発生してしまうと聞きます。
Operaでは、ノイズキャンセリング機能使用時でもホワイトノイズは全くありません。
私はホワイトノイズは気にならないタイプですが、ノイキャンを使用しながら音楽を聴いているときに、バックで「サーー」と常時ホワイトノイズがのっているのが気になる人もいると思います。
音楽を鳴らさずに周囲が静かな状態でノイキャンを使用しても、ノイズは聞こえてきません。
「ノイズキャンセリングは強力なのにホワイトノイズも乗らない」←まさに鬼に金棒ですね。
ノイズキャンセリングは欲しいけどホワイトノイズが嫌いという人とは相性抜群だと思います。
BAドライバー2基のOpera05は高音域の解像度がより高い
最後にOpera03とOpera05の違いについてです。
両者は音質面で劇的に違うわけではないですが、Opera05の方がより透き通っていて、高音域の解像度がより高いと感じます。
音楽の背後に微かに鳴っているドラムのシンバルを叩くような「チッ チッ チッ」という音において、Opera05の方がより金属の響きまでを感じられるようなイメージ。
オーディオに詳しい人が聴けば、もっと違いが分かるのかもしれません。
Opera03、Opera05ともに高レベルな音質で、私のような素人ではなかなか細かな違いまでは分からないですね。
また、音が左右の耳をいったりきたりするように聞こえる立体音響のBGMを再生したときに、Oprera05の方がより音の広がりがある(音源の移動距離が長い)ように感じます。
【まとめ】コスパ最強ながらフラッグシップにふさわしい音質!
SOUNDPEATSのワイヤレスイヤホンOpera03 Opera05のレビューでした。
- 低音~高音まできれいに聴きたい
- どこかの帯域のみをやたら強調したイヤホンは嫌
- 強力なノイズキャンセリングが欲しい
- ホワイトノイズがないノイキャンが良い
こういう人には間違いなくおすすめできるワイヤレスイヤホンです。
Opera03とOpera05とでは、自分のような素人にとっては、明らかな差を体感できるわけではないですが、何回か聞き比べるとOpera05の方が高音域がより鮮明だと感じられます。
Amazonや楽天市場などではまだ販売されておらず、クラウドファンディングサイトのMakuakeで購入することができます。
※現在はAmazon、楽天、Yahooで購入できるようになっています。