パソコンやSDカードに保存してあるデータを間違えて削除してしまったり、予期せず破損して開けなくなったりするシチュエーション。
パソコンを使っているとこのようなアクシデントはたまに起きてしまうものです。
消えてしまったのが大事なデータだったりすると、ダメージは大きいですね。
ですが、そのような状況に陥ってもデータを復元、修復できるソフトウェアがあります。
私も、つい最近、ドライブレコーダーのSDカード内に保存してある映像を見ようとしたところ、データ破損により開けないシチュエーションにあってしまいました。
データ復元ソフトはいろいろな種類のものが出ているのですが、今回はその中でも有名どころのWondershare社のデータ復元ソフト「Recoverit」を使って、SDカードのデータを修復してみたいと思います。
- Wondershare Recoveritとは?
- Wondershare Recoveritのインストール手順
- Wondershare Recoveritを実際に使ってみる
- Wondershare Recoveritの価格について
- まとめ
本記事は企業様よりソフトを提供いただいて執筆しています。
Wondershare Recoveritとは?
「Wondershare Recoverit」は、PC、SDカード、USBメモリ、外付けSSDなど、あらゆる記憶媒体に保存されているデータがトラブルによって消えてしまったり、誤削除してしまったりしたときに、そのデータを修復、復元することができるソフトウェアです。
具体的には、以下のようなことができます。
- 論理障害によりデータが破損したSDカードのデータ修復
- 空にしたゴミ箱のデータ復元
- 誤削除してしまったUSBメモリのデータを元に戻す
- 初期化してデータがきえてしまったSDカードのデータ復旧
データ破損といっても、復元できるのは論理障害という、ファイルシステムの破損によりデータが読み込めなくなる場合で、記憶媒体自体が水没や物理的に破損している場合は、本ソフトでは復元することはできません。
物理的に破損したSDカードなどからデータを取り出したいのなら専門の業者に依頼する必要があります。
「Recoverit」は、動画編集ソフトの「Filmora」などでも有名なWondershare社が開発、提供しているソフトです。
データ復元ソフトは様々は会社から提供されていますが、Recoveritはその中でも知名度が高く、信頼できるソフトだと思います。
Wondershare Recoveritのインストール手順
まずは、本ソフトのインストール手順から説明していきます。
Wondershare Recoverit公式サイトにアクセスし、「無料ダウンロード」をクリックします。
Wondershare Recoverit公式サイト:https://recoverit.
「recoverit_setup~.exe」というファイルがダウンロードされるので、実行します。
実行すると、ソフトのインストーラーが開くので「インストール」をクリックします。
しばらく待つと、上記のようにインストールが完了するので、「今すぐ開始」をクリックすると、ソフトが起動します。
デスクトップにWondershare Recoveritのショートカットが作成されるので、こちらをクリックすることでも起動可能です。
ソフトを起動すると、このようなトップ画面が開きます。
ちなみに、上記手順でインストールしたのはRecoveritの無料版です。
無料版では、復元できるデータ容量が500MBまでと制限されているので、復元させたいデータが動画ファイルなど、容量が大きいものである場合は、有料ラインセンスを購入する必要があります。
Wondershare Recoveritを実際に使ってみる
それでは、実際にWondershare Recoveritを使ってデータを復元してみたいと思います。
今回は、冒頭で述べた通り、データが破損してしまって中身を確認できなくなってしまったSDカードがあるので、そのデータを修復させていきます。
Windowsではエクスプローラーを開くと、通常は各ドライブの容量が表示されるのですが、破損したEドライブ(SDカード)は上記のように容量が表示されていません。
クリックして中身を確認しようとすると、「ドライブE:を使うにはフォーマットする必要があります。」との表示が出て、フォルダの中身を確認することすらできません。
ちなみに、ここでフォーマットをしてしまうと、SDカード内のデータは全て削除されてしまうので、大事なデータが入っている場合は、フォーマットせずに「キャンセル」しましょう。
このように中身を確認できなくなるエラーが発生してしまったSDカードでも、Recoveritを使えばデータを修復することができます(後述しますが、必ずしも全てのデータを修復できるとは限りません)。
説明するまでもないと思いますが、まずは、データ修復をしたいSDカードをRecoveritをインストールしたPCに接続しておきます。
Recoveritを起動し、修復したいフォルダを選択します。今回はLocal Disk(E:)を選択します。
本ソフトの良いところですが、ユーザーインターフェースが非常にシンプルなので、初見でも迷うことなく、すらすらと進めていけます。
復元するフォルダを選択すると、フォルダのスキャンが始まります。選択したフォルダのデータ容量が大きい場合は、スキャンにもある程度の時間が掛かります。
今回は、60GB程のデータ容量をスキャンするのに15分ほどかかりました。
フォルダのスキャンが完了すると、このような画面が出るので「OK」をクリックします。
つづいて、スキャンされたデータから修復させたいデータを選択して、右下の「復元する」をクリックします。
ちなみに、データの中身をプレビューで事前に確認することもできますので、ファイル名から中身が判断できない場合でも、復元したいファイルだけを取捨選択できます。
復元先のフォルダを聞かれるので、任意の場所を選択します。
修復するデータが入っているドライブとは別のドライブを選択するのが良いといわれていますね(EドライブのSDカードをスキャンしてデータを修復するのなら、保存先はCドライブにするといった具合)。
復元が開始されしばらく待つと、処理が完了しました。
復元先として選択した場所に「Recoverit 年月日 時間」というフォルダが作成され、その中に修復したファイルが保存されています。
今回は、ドライブレコーダーの動画ファイルが入った SDカードを修復したのですが、ちゃんとデータが修復され、再生できるようになっていました。
ただし、全てのデータが修復できたわけではなく、一部復元に失敗したデータもありました。
ちなみに、別で、誤削除してしまったシチュエーションを想定して、SDカード内のデータを削除して、そのデータを復元させる作業をおこなったときは、全てのデータを元に戻すことができました。
Wondershare Recoveritの価格について
本ソフトの価格(2024年7月時点)は、
- 月額プラン:5,980円(税込)
- 永続ライセンス:10,980円(税込)
- 1年間プラン:14,980円(税込)
の3プランが設定されています。
月額プラン、1年間プランはサブスク型で、永続ライセンスは買い切り型ですね。
サブスクの1年間プランの方が、買い切りの永続ライセンスより高くなっていますが、1年間プランの方は他プランと違い、5台までのPCにインストール可能となっています。
一番安く済ませられるのは、データ復元をさせる必要性が発生したときに、ひと月だけ月額プランを契約する方法です。
ですが、実質1回きりの使用のために月額プランの料金を払うよりは、今後ももしものときに使える買い切り型の永続ラインセンスを購入するのが、個人的には一番お得なように感じます。
ちなみに、Recoveritには無料版も用意されています。
復元できるデータ容量は500MBまでという制限はありますが、写真や文書など、容量が小さいファイルであれば、無料版のみでも十分使えますね。
以前は、無料版で復元できるのは100MBまでだったはずなので、容量がアップしているみたいですね。
ただ、動画ファイルなどの容量が大きいデータを復元させたい場合は、おそらく500MBでは足りないので、有料版が必要になってきます。
まとめ
データ復元ソフト「Wondershare Recoverit」を実際に使ってみてのレビューをしました。
ユーザーインターフェースがシンプルなので、ソフトの使用方法を調べずデータ復元まで簡単に進められるのがよいですね。
データが破損してしまって復元させたいというシチュエーションのときは、時間的、精神的余裕がないことも考えられるので、初見でも問題なく扱えるソフトというのは大きなメリットとなります。
今回はSDカードのデータを復元しましたが、復元可能なメディアはSDカードに限らず、外付けSSD、USBメモリ、ローカルストレージも可能です。
「Wondershare Recoverit」の詳しい情報はWondershareの公式サイトでも確認ができますので、気になった人は見てみてください。
公式サイト:https://recoverit.