前回の続き。
・【マツダCX-60 XDへ乗り換えた話①】乗り換え理由と候補車について
・【マツダCX-60 XDへ乗り換えた話②】試乗した結果、CX-5とCX-60でかなり迷う
スカイラインハイブリッドからの乗り換え車種でCX-5とCX-60で迷いに迷ったのですが、CX-60を選んだ理由についてです。
当初はFF、FRにこだわりはなかった
CX-5とCX-60は、FF(ベース)とFR(ベース)という大きな違いがあります。
前車スカイラインを購入したときは、「FRに乗りたい」のが動機として大きかったのですが、今回の乗り換えではFRへのこだわりはなく。
FRは間違いなく楽しいのですが、スカイラインでとりあえずは満足したのと、そこまで走りを求めなくなっていたからです。
ワインディングを走りにいったりすることがほとんどなくなって、平地走行が多いので、ゆったり乗れる車でいいかなってのもありました。
そもそもSUVに走りを求めてもなぁ、、というのもありました。
カーブのある道を走ったことで考えが変わった
街中のディーラーの試乗コースは店舗周辺を軽く走るものが多く、速度も上がらないし、基本は直進と右左折の繰り返し。
これでは、FRの良さは分からないんですよね。むしろCX-60の場合は、前輪キャスター角が立っていることにより直進性が良くないなど、とデメリットを感じる場面の方が多くなります。
2車種で迷ってることを見かねてか、ディーラーの人から自由に乗り回して良いとの許可をいただいたので、アップダウンやくねくね道を選んで、CX-5とCX-60の走り比べをしました。
CX-5は、街中ではシャキッとしていて好印象でしたが、アップダウンのあるコーナーを走ると、腰高感が出てきて、あぁ、SUVなんだなと感じられる身のこなしだったんですよね。
一方、CX-60では、速度を上げてコーナーに入っても、車のロール感がほとんどなく、4輪が同時に沈み込んで車体が低くなったかのようにスッとコーナーを旋回するような感じ。
コーナーに侵入して、向きをかえて、出口に向かって駆け出していくフィールが相当に気持ちよくて。
巨体なSUVがこんなコーナリングをするんだという感動もありました。
「FRいいじゃん」とCX-60へ気持ちが一気に傾きました。
ハンドリングも、CX-5は走行中、前輪に駆動がクッと掛かっているのが分かりますが、CX-60の方は非常にスッキリしたフィールでステアリングを切った分だけその通りに車が反応する感じ。
同じマツダでサイズも近いSUV同士なので、CX-5とCX-60を乗り比べると、FFとFRのハンドリングの違いがなおさら分かりやすいです。
その他、CX-5とCX-60の比較感想
その他、CX-5 XDとCX-60 XDの比較で感じた違いや感想について。どちらかの車種を貶める意図はなく、メモ的なものです。(主観的なので、事実とは異なる可能性もあります)
- 直進性はFFのCX-5の方が高い、CX-60はややふらつく感覚がある
- CX-60のATは、車速が下がるとブリッピングしながらシフトダウンするのでカッコいい
- 路面が悪いところでは、両車ともに似たような車内での反響音が出る
- 路面が大きく荒れている道では、CX-60の方が揺れが大きい
- CX-5にはリバース連動ドアミラーがないので、バック駐車時に駐車枠が見にくい
- CX-60はボンネットダンパー装着で、ボンネットフードのキャッチが2つある
- CX-5は19インチホイールに対してブレーキローター径が小さく見えてしまう
- ドアとウインドウの開閉音はCX-5の方が上質
- パワーウインドウスイッチのクリック感はCX-60の方が滑らかで上質
- CX-60はドアアームレストのクッションが厚く、指で押しても底づきしない(CX-5は底づき感あり)
基本的にはCX-60の方が新しい世代で上位車種になるので、内装は質感高く、装備等も充実しています。
ですが、細かい質感(パワーウインドウが上下する動き出しの瞬間にCX-60の方はややガタツキ感がある)でCX-5に劣る部分があり、粗削りなところがある印象。
運転していてワクワク感のあるCX-60を選ぶ
FF、FRにこだわらないとしながらも、結局最後の決め手となったのは、FRのハンドリングでしたが、なんだかんだいって運転してワクワクするのはCX-60の方だったんですよね。
CX-5はかなり出来が良くて洗練されています。CX-5とCX-60で比べると、間違いなくCX-5の方が万人受けする車だと思います。
CX-60は癖強で人を選ぶ乗り味ですね、、
私は癖が強くても、尖ったものがある車の方が運転していてワクワクするので、その意味でもCX-60の方があっていると思いました。
純粋なFRのSUVは現行国産車では唯一といえますし、新規開発の直6ディーゼルエンジン+トルコンレス8ATは試乗程度では分からない懐の深さを感じる。
乗り回すと楽しいだろうなと思える車でした。
日常使いしてみないと分からない全幅の広さと高速走行時の乗り心地が懸念事項として残りましたが、そのへんはファーストインプレッション記事として書きたいと思います。