前回の続き。
・【マツダCX-60 XDへ乗り換えた話①】乗り換え理由と候補車について
スカイラインハイブリッドからの乗り換え検討車をCX-5 2.2XDにさだめて、中古車探しをしていましたが、新たな候補CX-60とで大いに迷うことになった話です。
中古車探しをしているとCX-60が目に留まる
カーセンサーでCX-5 2.2XDの中古車を物色する日々だったのですが、ふとCX-60の中古車を調べてみると、あれ?グレードによっては思っていたよりリーズナブルな価格じゃない?・・
そのとき見ていたのは、3.3XD Sパッケージの個体でした。
XDのSパッケージ(2025年モデルからは廃止)は廉価グレードで、内装や装備の簡素化はありますが、直6ディーゼル+FR+この車格のSUVとしては、当時新車で381万円~とリーズナブルな(絶対的には高いが、他と比べると)値付け。
1年落ちなどで、CX-5 2.2XDとそんなに変わらない価格の中古車もあったりする。
直6ディーゼル、8AT、FR。
CX-60いいかもと思って、一気に候補車としての存在が高まってきました。
XD-HYBRIDは高すぎるので、素のXD 2WD(FR)の方です。
ただ、当初は1890mmというデカすぎる全幅が気掛かりなのと、当然ですが、CX-5よりも価格が高い傾向にはあるので、CX-60一本には絞り切れず、CX-5とCX-60の両方で検討していました。
CX-60に気持ちが傾く
CX-60については、マツダがFRベースのSUVを新規開発していたのは何となく知っていたのですが、ここ数年車の最新情報をキャッチアップしていなかったのと、SUVにあまり興味がなかったのもあり、詳しく知りませんでした。
街中で見かけたときに、フロントドア前端からフロントタイヤまでの距離(いわゆるプレミアムレングス)が長いのを見て、あれがCX-60か、もう発売されてたんだと認識する程度でした。
Sパッケージは、いろんな装備が省かれ、内装の質感も物足りなく感じたので、一つ上の装備充実グレード:Lパッケージが良かったのですが、40万ほど高くなるので本来なら射程圏外。
ところが、Lパッケージの元試乗車が結構安く出ているのを発見したことで、気持ちがCX-60の方に大きく傾きました。
CX-60 XD FRの試乗をする
試乗をさせてもらうためにマツダディーラーを訪問。実車を間近で見た第一印象は、デカすぎる・・。こんな大きい車運転できるかなと思うくらい。
試乗車は2024年式のXD FR。
改良品のリアショックアブソーバーが装着され、これまでのリコール、サービスキャンペーンが適用済みで、ミッションの制御も滑らかに再セッティングされたモデルです。
目線の高いSUV自体不慣れで、さらに車体の大きさもある。おっかなびっくりで、あまり多くを感じる余裕はなかったのですが、一度目の試乗では、全然普通の乗りやすい車の印象。
ネットで乗り心地が悪いや、揺れが収まらないやシフトショックが酷いなど、いろいろ言われていますが、特に気にならず。
その後、CX-5 XDとの試乗比べを数回繰り返して感じたCX-60の印象は以下の通り。
- アクセル、ブレーキ、ステアフィールは好み
- 足は柔らかく感じた
- エンジン音が結構車内に入ってくる
- シフトのぎくしゃくが強く出るときがある
アクセル、ブレーキ、ステアフィールは好み
アクセルペダルは適度に重く、駆動力へのダイレクト感がある。
エンジンブレーキも良く効くので車速コントロールもしやすい。
ブレーキタッチはかなりリニアでコントロール性が高い。初期制動が強い車と比べると、やや効きが甘く感じるかも。
ステアリングは結構重め。軽いフィールは頼りなく感じてしまうので、自分の好みでした。
個人的には車は外装、内装よりも、運転するときの走行フィールを一番重視します。
CX-5のレンタカーでも感じましたが、マツダは走る、止まる、曲がるの操縦系をしっかり作りこんでいるところが良いですね。
足は柔らかく感じた
CX-60はYouTubeなどのレビューで、足が硬い、乗り心地が悪いなどとよく言われていますが、私の印象は逆で、足は柔らかいと感じました。
街中のなだらかな路面を走行時は、ゆらゆらとSUV感のある乗り心地の印象。
CX-5のほうが足は硬めで、ハッチバック車を運転しているかのような、シャキッとした乗り心地に感じました。
2024年モデル以前のXDの2WDと25S(2WD、4WD両方)は、XD-HYBRIDやXDの4WDと足回りの仕様が異なります。リアスタビライザー非装着で、リアサスペンションのピロボールが1か所のみゴムブッシュに変更されています。
CX-60の中では、一番ソフトな乗り心地のモデルといわれていましたが、個人的には柔らかくて好みじゃないかもと思うくらい。
ただ、所有してしばらく乗り回すと分かりますが、スプリング自体は硬めなので、大きい入力の反発は強く、ロールもかなり抑えられる足回りになっているんですよね。
素人の推測でしかないですが、ショックアブソーバーの初期の減衰を低くしているために、入力の小さい平地走行では、ゆらゆらとして足が柔らかく感じたのではないかと。
エンジン音が結構車内に入ってくる
直列6気筒エンジンと聞くと静かそうなイメージですが、CX-60の3.3リッターディーゼルは、なかなかに勇ましい音がする印象。
「ギャラギャラギャラギャラ」というような音で、CX-5 XDと比べて車内に聞こえるエンジン音は明確に大きいです。
当時乗っていたスカイラインハイブリッドは、エンジン音が静かすぎてスピーカーから人工音を出しているくらいだったので、なおさらエンジン音は賑やかに感じました。
アイドリング時と0発進からの加速時は賑やかですが、巡行時は回転数が抑えられるので静かでした。
シフトのぎくしゃくが強く出るときがある
CX-60はトルコンレスATを採用しています。
1速→2速、2速→3速の低いギアのシフトを上げていくときに多少のショックはありますが、滑らかな変速で特にネガは感じませんでした。
同じくトルコンレスATのスカイラインハイブリッドに乗っていたので、ある程度慣れていたのもあります。
ただ、走行中に極低速まで車速が落ちてからアクセルを強く踏みなおすようなときに、ぎくしゃく感が強く出ることはあるなと感じました。
MT車でも1速に落とした時に(走行中にすることはあまりないと思いますが)、強くアクセルを踏めばぎくしゃくするのと同様の挙動だと思います。
CX-5 XDを試乗した結果、迷う
自分の中では、CX-60にすることをほぼ心に決めていたのですが、CX-5を試乗したことで迷いが出てしまいました。
CX-60 XDとCX-5 XDを交互に繰り返し試乗させてもらったのですが、CX-5の方は思っていた以上に好感触だったんですよね。
CX-60が少しゆらゆら感のある乗り心地なのに対して、CX-5はハンドリングはシャキッとしていて、背高感がなくハッチバック車を運転しているかのよう。
2.2ディーゼルは静かで、ATもスムーズ。6ATでも全然十分だよな。
CX-5が人気車種なのもうなづける。
スカイラインハイブリッドがパワフルすぎたので、2.2ディーゼルの平地での加速はやや物足りなく感じたのと、アクセルを思いきり踏み続けたときにFFであるが故のトルクステアが出るときがある(CX-60では同じ場所でアクセルを踏んでも出ない)のが、気にはなりました。
CX-60の一番のネックだったのは、大きすぎるボディ(特に全幅)と試乗時に柔らかく感じた足でした。
試乗時は終始大きさが気になっていたし、全幅1890mmは裏道とか通れなくなるかもしれないし、駐車場でもとめるのに苦労しそう。
足の柔らかい車が個人的に好きではないので、硬い硬いと言われていたCX-60の乗り味にはあれっ?とギャップを感じ、、、
(XD-HYBRIDも試乗しましたが、こちらの硬さの方が好みでした)
CX-5のスムーズな走りを体感したことで迷いが出てしまいました。
諸事情により、乗り換える車の決定まであまり時間がない状況だったので、両車試乗後は、その日はやっぱりCX-60にしよう、次の日はCX-5の方がいいかな、と気持ちが揺らぎまくり。
YouTubeやネットで、CX-5とCX-60の情報を見あさっていましたね。
その後も何度かCX-5とCX-60の乗り比べをしたのですが、結局、とある項目が決定打となって、CX-60を選ぶことに。
次回はその話をしたいと思います。
・【マツダCX-60 XDへ乗り換えた話③】FRのハンドリングが決め手となった