V37スカイラインハイブリッドに乗り始めて約1年(少し過ぎてますが)が経ったので、1年間乗って感じたレビューを書きたいと思います。
いい車でとても気に入っていますが、良いところばかり書いても面白くないと思うので、オーナーとして1年間乗った中で感じた「ここは良くないな」という点も挙げていきます。
税金が高いなどの乗らなくても分かることは書きません(笑)
良いところ5点、良くないところ5点という構成で書きます。
まずは良くないところから!
良くないというよりも気になった点ですかね。
スカイラインを批判する気持ちはなく、あくまでも個人的に気になった点となります。
※本レビューには筆者の主観が大いに含まれますので、参考程度にお読みください。
Aピラー付近の死角が大きい
まず最初は、「Aピラー付近の死角が大きく、斜め前方の視界が悪い」ですね。
- Aピラー
- ミラー付け根の三角の部分
- ミラー本体
これらが合わさることで斜め前方の視界を結構遮ってしまいます。
特に右前方の視界ですね。交差点を右折するときはこのゾーンに人が簡単に隠れてしまうので、危ないなと感じています。
実際にピラーに隠れていて、「そこに人いたのか!」というシチュエーションがあります。
なので、交差点を右折するときは細心の注意を払い、横断歩道直前でピラーの死角に人や自転車いないか、ピラーを境に右側⇒左側⇒右側と確認しながらゆっくり通過するようにしています。
山道の右コーナーを走るときも、コーナー先の見通しが悪いので走りにくく感じますね。
最近はミラーがドアから生えている車が多いですが、V37スカイラインはミラーがピラー付け根の三角プレートから生えているので、これも視界不良の一因なのでしょうか。
ドアからミラーが生えているクラウンやアクセラはピラーとミラーの間に空間があり死角の塊ができないので視認性が良さそうです。
同構造(ピラー付け根からミラーが生えている)の前車レガシィの視界は良かったのですが・・・
V37に乗るようになってから、Aピラーの死角の少なさって大事だなと思います。
後輪駆動にしては小回りが利かない
V37スカイラインはFR(後輪駆動)車です。
後輪駆動の車は前輪部分に駆動系の部品がないので、タイヤの切れ角を大きくでき、一般的には小回りが利くメリットがあります。
FRのマークXやBMW 3シリーズ(F30)に乗ったときは、ボディサイズの割にものすごく小回りが利くのには驚きました。
ですが、V37スカイラインは小回りが利きません。
最小回転半径は5.6mと前車4WDのレガシィ(5.4m)より0.2m大きくなっています。
差はたったの20cmですが、数値以上に大回りするように感じます。ステアリングのロックトゥロックは2.2回転程と非常にクイックに設定してあるのですが、すぐにロックにあたるのも小回りが利かないと感じるのを助長しています。
2850mmと長いホイールベースや大きく幅広のタイヤ、トレッドの広さなどの要因もあるのかもしれませんが、おそらくタイヤの切れ角が少ないのだと思います。
Dレンジだとシフトポジションが表示されない
「今何速に入っているのか?」が分からないということです。
スカイラインハイブリッドはハイブリッド車としては珍しい有段AT(7速) です。
MT車であれば、回転数と速度から何となく何速に入っているかが分かりますが、スカイラインハイブリッドは途中でエンジン停止してモーター走行⇒そこからエンジン復帰ということが頻繁にあるので、何速に入っているのかが分からなくなります。
そもそもAT車なので気にすることでもないですし、分からなくても何の支障もないですが、興味本位で今何速に入っているのかが知りたいんですよね。
エンジン停止でモーター走行しているときも、速度に応じてミッションはカチャカチャと変速しているので、そのときも何速なのかが気になります。
マニュアルモードに入れるかパドルで変速すればシフトポジションは表示されますが、基本的にはDレンジで走行するので、メーター内の「D」の横に何速か表示してくれたら良いのになあ、と思います。
人によってはどうでも良いことかもしれませんが、個人的には気になるところなのです。
セルモーターの音がない
ハイブリッド車ゆえに仕方ありませんが、始動時は音もなくエンジンが掛かります。
「キュルルルルルルルッ、ブウーーン」というセルモーターの音⇒エンジンが目覚める一種の儀式のような瞬間を味わうことができません。
かつては、キーを回してエンジン始動するタイプがプッシュスタート式でスイッチを押すだけでエンジンが始動するようになり、ハイブリッド車となった今はセルの音すらしないのは少し悲しいですね・・・
さすがにもう慣れましたし、静かなのもそれはそれで良いですが、 V6エンジン始動時のセルの音は心地よいものが多いので少し惜しい気もしますね。
↑はV36スカイラインの3.7Lエンジン始動時の音です。
↑はV37スカイラインハイブリッドです。
また、ハイブリッド車特有なのかもしれませんが、
- 空吹かしができない(正確にはできるが、ゆっくりとしか回転数が上昇しない)
- アイドリング時のエンジン回転数が高い(バッテリー充電も兼ねているため)←エンジンが温まって回転数が落ち着いてきたときのエンジン音が好きなので
というのもあります。
幅寄せするときの感覚が分かりづらい
最後に、DAS(ダイレクト・アダプティブ・ステアリング)のネガな部分を一つ挙げておきます。
DASとはいわゆるステアバイワイヤのことで、ステアリングとタイヤは物理的なシャフトを介さず(故障時やシステムOFF時は除く)、ステリングの操作が電気信号に変換されてタイヤを操舵します。
路面から受ける不要な振動やキックバックを排除できるメリットがありますが、場所によっては幅寄せするときの感覚が分かりづらいデメリットがあります。
路肩に停車するときや狭い道で端に寄せるときに、↑こういう道路から少し低くなっている部分があって、ギリギリまで寄せるときはここにタイヤを落とすようなイメージになると思います。
こういうところに寄せるとき私は、
- 車幅感覚
- ステアリングの感覚
- サイドミラーでの目視
の3つを利用していました。
車幅感覚で端に寄せつつ、低くなっている部分に左の前輪が落ちる微かな感覚をステアリングから得て、車体を真っすぐにしてサイドミラーで確認、というステップで寄せていました。
V37 DAS装着車ではタイヤが落ちる感覚が分かりにくいので、ステアリングの感覚をヒントとして使えません。
張り出したボディでサイドの感覚が分かりづらいのも相まって、ギリギリまで寄せるときが怖いですね。
ただ、前車レガシィが油圧パワステで路面のインフォメーションが伝わりやすかったので、なおさらそう感じるのかもしれません。
まとめ
V37スカイラインハイブリッドを1年間乗ってきて感じた良くないと思うところを挙げました。
自動車税は単体で見ると58,000円と高額ですが、2リッターエンジンの車と比べると差額は年間で18,000円程で、ものすごく高いというわけではありません。
また、ハイブリッド車なので実は13年経過でも(今のところは)重課税とならないメリットもあります。
次回は良いところについて書きたいと思います。
⇒【1年乗ってのレビュー】V37スカイラインハイブリッド 長所・良いところ5点