ふつう日本語(JIS)配列のキーボードと言えば、エンターキーが逆L字型で面積が大きなものをイメージすると思います。
日本語の文章を入力するときは、エンターキーはかなりの高頻度で使用するので、エンターキーが大きく押しやすいのが日本語配列のキーボードの特徴の一つとも言えます。
逆に英語配列のキーボードはエンターキーが小さくて横長の形状になっています。
一見、英語配列のキーボードは日本語配列と比べてエンターキーが縦方向に一段分小さいので打ちにくいようにも思えますが、慣れてしまうとホームポジションから近いということもあり、非常に打ちやすいのです。
ただ、英語配列は半角/全角キーや無変換、変換キーがなかったり、記号の位置が日本語配列と異なるので、日本語配列に慣れた人にとっては、おいそれとは乗り換えづらいと思います。
ですが、日本語配列でありながらエンターキーが横長というニッチなキーボードも少数ですがあります。簡単に言うと、日本語配列と英語配列の良いとこどりのキーボードです。
今回はそんな地味に便利なキーボード4製品を紹介したいと思います。
- 日本語配列と英語配列
- 横長のエンターキーはホームポジションに近いので押しやすい
- 日本語配列でありながらエンターキーが横長のニッチなキーボードがある
- 日本語配列且つエンターキー横長のキーボード4製品
- まとめ
日本語配列と英語配列
Windowsの場合、日本語配列と英語配列はそれぞれ以下のようなキー配列になっています。エンターキーのみ赤く色付けしています。
日本語配列のエンターキーは逆L字型の縦長で面積が大きく、日本人が一番見慣れているタイプだと思います。日本語の文章を入力する際は、変換して確定するという作業があるため非常に頻繁にエンターキーを使用するので、大きくて目立つのは合理的にも思えます。
「カタカタカタカタッ、ターーン!」という風に決めやすいのです。
一方、英語配列はエンターキーが横長の形状になっていて、日本語配列と比べると小さくて押しづらそうに感じるのではないでしょうか。
「あれ?最後のターーン!ができなくね?」と横長のエンターキーを初めて使用したときに私も思いました。
横長のエンターキーはホームポジションに近いので押しやすい
ホームポジションを守ったタッチタイピングができることが前提にはなりますが、英語配列キーボードに採用される横長のエンターキーは、実は慣れると断然にタイピングしやすいのです。
上図は英語配列キーボードで、ホームポジションの左右4本の指の位置を黄色、エンターキーを赤色で示しています。
ホームポジションの右手小指の位置からエンターキーまでは1キー分しか離れておらず、小指を軽く真横に伸ばせば(小指を開くイメージ)届くのです。ホームポジションからほとんど手が離れません。
一方、日本語配列キーボードですが、ホームポジションの右手小指の位置からエンターキーまでは2キー分離れています。英語配列と比べてたった1キー分の差なのですが、小指を軽く開いても届かず、手首を動かす必要がありエンターキーを押すたびにホームポジションからずれてしまいます。
ホームポジションからずれるとタイプミスの原因になってしまうんですよね。
長らく日本語配列の大きいエンターキーに慣れたあとに、横長のエンターキーに変わると、当初は打ち間違いが多発するのですが、自然に慣れてミスをしなくなります。
また、エンターキーを小指で軽く叩くようになるので、タイピング音が静かになるメリットもあります。
一般的な日本語配列の縦長のエンターキーだけを使っていたときは気付かなかったのですが、横長のエンターキーを使うようになってから再び日本語配列のホームポジションから遠いエンターキーに戻ると、手首を動かす必要があるので地味に使いづらく感じます。
日本語配列でありながらエンターキーが横長のニッチなキーボードがある
横長のエンターキーの方が良いけど、英語配列のキーボードは、半角/全角切替キーや無変換キー等がない、記号の位置が日本語配列と違うのに抵抗がある人もいると思います。
緑で塗った半角/全角切替キー、無変換、変換キーは英語配列にはありませんし、青く塗った記号キーは英語配列では位置が異なります。
ですが、痒いところに手が届く、日本語配列だけどなぜかエンターキーは横長というニッチなキーボードがあるのです。(※ただ、1キー分横長なので、一般的な日本語配列ではエンターキーの左に位置する”」”キーがエンターの上側にくる配置になります。)
日本語配列且つエンターキー横長のキーボード4製品
iClever Bluetoothキーボード
こちらの製品は英語配列をベースとしているのですが、半角/全角切替キー、無変換、変換キーを搭載しています。3台のマルチペアリングに対応したBluetooth接続に対応しているので、PCやスマホ、タブレットと複数機器に接続できます。
キー構造はパンタグラフ式になっています。
BoYata ワイヤレス キーボード
BoYataはノートPC用のスタンドで知っている人もいるのではないかと思います。
こちらの製品はワイヤレスキーボードですが、比較的遅延が少なく安定していると言われるUSBレシーバーを使用した2.4GHzの無線接続タイプです。
重量が322gと軽量なので、持ち運びにも向いています。
キー構造はパンタグラフ式になっています。
Ewin Bluetooth キーボード タッチパッド搭載
こちらの製品はコンパクトなキーボードにタッチバッドを搭載しています。
ただ、やや癖のあるキー配置でもあります。エンターキーの下にある横長のキーは「Shift」と思いきや「アンダーバー」です。右シフトがないので、人によっては使いづらく感じるかもしれません。
キー構造はパンタグラフ式になっています。
エレコム TK-FBP102BK
日本メーカーのエレコムのBluetoothキーボードです。私もこちらの製品を使用しています。他でもないこの製品が横長のエンターキーの使いやすさを教えてくれました。
薄型(最薄部6.5mm)でかなり軽量(264g)なので、持ち運びにも適しています。
アンダーバーの位置のみなかなか慣れませんでしたが、結構気に入っていました。
ちなみに、同メーカーのTK-FBP100シリーズはエンターキーが縦長の一般的な日本語配列キーボードになっています。
キー構造はパンタグラフ式になっています。
まとめ
日本語配列だけど横長のENTERキーを持つニッチなキーボード4製品を紹介しました。
地味に便利ですが、人を選ぶキーボードでもあります。
上記で紹介した製品はAmazonを見ると、エンターキーが小さいと書かれているレビューもあるので、あえて選んだ人でなければ、「あれ、エンターが小さい・・」となって逆に使いにくいキーボードなのかもしれませんね。